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12月10日-03号

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  1. 新宮市議会 2014-12-10
    12月10日-03号


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    平成26年 12月 定例会          平成26年12月新宮市議会定例会会議録            第3日(平成26年12月10日)---------------------------------------議員定数17名、現在員16名、出席議員16名、氏名は次のとおり。                             1番  東原伸也君                             2番  前田賢一君                             3番  久保智敬君                             4番  榎本鉄也君                             5番  並河哲次君                             6番  辻本 宏君                             7番  三栗章史君                             8番  松本哲也君                             9番  松畑 玄君                            10番  松本光生君                            11番  田花 操君                            12番  濱田雅美君                            13番  福田 讓君                            15番  前田 治君                            16番  杉原弘規君                            17番  屋敷満雄君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成26年12月10日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(5)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(5)から(7)まで 日程追加変更 陳情書2件         別冊 陳情文書表による---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               副市長              亀井寿一郎君               防災監              井上 登君               企画政策部               部長               向井雅男君               次長兼企画調整課長        中前 偉君               総務部               部長               上路拓司君               次長兼総務課長          岡 雅弘君               秘書課長             片山道弘君               財政課長             小谷 充君               防災対策課長           西 利行君               市民福祉部               次長兼健康長寿課長        森本邦弘君               生活環境課長           岩崎誠剛君               経済観光部               部長               鈴木俊朗君               次長兼商工観光課長        勢古口博司君               建設農林部               部長               渕上 崇君               次長兼都市建設課長        垣本裕也君               管理課長             平見良太君               農林水産課長農業委員会事務局長 坪井辰実君               熊野川行政局               局長               伊藤順司君               会計管理者兼会計課長       西久保 敏君               医療センター               事務長              豊田正志君               庶務課長             佐藤尚久君               医療業務課長           赤坂幸作君               水道事業所               所長               葛原 勇君               業務課長             久保欽作君               工務課長             田坂 豊君               消防本部               消防長              岡本秋久君               次長               切畑屋利一君               教育委員会               教育長              楠本秀一君               教育部               部長               平見善宣君               次長兼国体推進室長        前田圭史郎君               教育総務課長           北畑直子君               学校教育課長           宮本雅史君               文化振興課長           畑尻賢三君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               愛須雅文               参事兼次長            辻 篤樹               次長補佐兼庶務係長        渡爪 薫               議事調査係長           岡崎友哉               議事調査係主事          大居佑介            第3日(平成26年12月10日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(松本光生君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は15名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりであります。御了承願います。 本日、屋敷議員、所用のため遅刻の旨の届け出がありましたので、御報告いたします。 また、当局より、浜前市民福祉部長、忌引のため欠席の届け出がありましたので、あわせて報告いたします。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(松本光生君)  それでは、一般質問を行います。---------------------------------------杉原弘規君 ○議長(松本光生君)  16番、杉原議員。 ◆16番(杉原弘規君) (登壇) 皆さん、おはようございます。 2014年の12月議会、一般質問を行います。 私は、今回の一般質問、熊野川の濁水問題1点に絞っての質問とさせていただきます。 今回の質問の趣旨というのを、濁水によってダム湖下流の住民がどれだけ被害を受けているかというこの視点というんでしょうか、立場から質問に入りたいと思います。 この濁水による被害というのは、私の思いつくところとして、考えられるところとして述べられるのは、まず第一に観光被害ではないかと、このように思うところであります。その次には、川の漁業被害、アユやその他の川の獲物の被害、これがどのように影響してきているかと、こういうことであります。さらには、我々が飲んでいる水道水の問題、この濁水によって水道水に与えられる被害というのはどのような形で、経済的にもどのような被害を受けているかと、こういうことであります。さらには、沿岸漁業への被害。この沿岸漁業の問題でも、サザエやアワビ、そういったものだけではなくて、小魚にも影響を与えていると、こういうふうな話も聞くところであります。 そこで、まず冒頭にお聞きしたいんですが、十津川にダムができてから何年になりますか。 ○議長(松本光生君)  中前企画政策部次長企画調整課長。 ◎企画政策部次長企画調整課長(中前偉君)  風屋ダムが昭和35年ですから54年、二津野ダムは昭和37年完成で52年となっております。 ◆16番(杉原弘規君)  52年、54年、この間のダムができてからの熊野川の状況というのは一変したのではないかと、このように思うところであります。 私は、幼少のころから、熊野川沿い、相筋というところで生まれ、そして育ってきました。小学生のころには、川の浅瀬、熊野川は非常に流れのよい、流れの強い川でありました。この川の浅瀬で、わっぱをはめて、その当時のわっぱというのはブリキでできたわっぱでありました。ガラスの縁にパテを張って水が入ってこないような、そのようなわっぱであります。今のようなゴムでちゃんとしたわっぱではありません。そういうわっぱをはめて、川エビをとることができたわけであります。さらには、ウナギ、子供のころから自分で5メーターとか10メーター余りの糸で、それに針を何本かつけて、岸から餌をつけて、それで川の奥へ放り込む。それで結構ウナギはとれたわけであります。子供のころの印象としては、ウナギがとれたその成果、大変強い思いで喜びとして残っています。ウナギをとるためのつけ針の餌として、三角の網をつくって、それでもってハゼコを捕獲。こういうことは、子供のころから日常的な夏の遊びでありました。ハゼコをすくって、つけ針の餌としてとったものであります。このハゼコすくいというのは、水面から見てたくさん集まっている場所を定めてすくうわけですから、捕獲の確率というのは80%以上ハゼコがすくえると、こういう状況でありました。さらには、細い竹でそれを利用して自転車のスポークを、これを矢にする。そういうものを子供のころから自分でつくって、川で水中鉄砲をつくって、ハゼコの中にも小さいハゼコ、大きいハゼコ、いろいろあります。水中鉄砲では大き目のハゼコを目がけて、わっぱをはめて、それで捕獲する。 さらには、私の夏の遊びは亀島が中心でありました。亀島に泳いで渡って、そして何度も亀島から飛び込んで、泳いで、また上がって飛び込んで、こういう遊びが夏の日常的な川での遊びでありました。こういう遊びで疲れてくると、太陽に熱せられた岩にへばりついて暖をとる、こういうことであります。暖をとるときには、岩場にひっついて川底を見る。川の底が深いところでも透き通って見えた、こういう状況であります。チヌやボラ、こういう魚がはっきりと姿が見えて、川上に上っている、そういう泳いでいる姿というのが目に映ってくるわけであります。 なぜ、この話をするかというのは、それだけ熊野川がすばらしい、きれいな川であったということを、私は言いたいわけであります。さらには、子供のころの当時、川で遊んでいますから、観光客を乗せたプロペラ船が新宮の大橋のたもとあるいは鮒田、そこから発着場所になってました。それで、大橋のたもとや鮒田の川口から瀞峡まで行き来する、そういうにぎわいを見せていた記憶というのが、しっかりというんですか、はっきりよみがえってくるわけであります。ダムができて水量がなくなったために、発着場は現在の志古に変わっていったと、こういうことであります。このように水量が減った被害についても甚大なものがあると、こう言わざるを得ません。 しかし、観光被害の最たるものとして、私は、濁水問題、いわゆる濁水そのもの観光被害の最たるものではないかと、こういうふうに思うところであります。濁水によって清流を、私の言葉で言えば真っ黄っ黄、このように変えてしまったことで、熊野川が死んでしまったと言わざるを得ないと。このことが、最大の被害だと私は思っております。川の景観を台なしにしていることは、一目瞭然であります。 そこで、濁水によって、経済的な立場から見て、この観光被害について、川舟下りの乗船客の声や、あるいはお金に換算すればどれほどの被害になるか、そういう点について当局はどのように受けとめているか、教えていただきたい、いかがですか。 ◎経済観光部次長商工観光課長勢古口博司君)  川舟下りの事業にとりましては、やはり川の参詣道として世界遺産登録された熊野川の清流を一番の売りに出しております事業ですので、大きな打撃を受けているということは事実であります。一日でも早く清流を取り戻してほしいというのが関係者の悲願でございまして、現在、船頭や語り部が工夫をして乗船客に大水害以前の写真を見せて説明したり、相賀口から高田川の清流を見ていただくようにしているということがございました。 全体の観光被害の総額というのはちょっと難しいところがございますが、2番目の先ほどの乗船客の声についてでございますが、アンケートもとっておりまして、ほとんどの乗船客につきましては満足をしていただいているというアンケート結果が出ております。少し以前にも、川舟センター長に乗船客の生の声としてどのような声が上がっているかということも伺っておりますが、ほとんどの方が、川舟下りは大変よかったと、満足してますと。ただ、水が濁っていたのが残念であったと。また、いつか清流が戻れば、もう一度乗船したいという多くの声が寄せられてるということでございます。 川舟下りにおける経済的な損害、被害というんですか、単純な試算はしにくいところでございますが、売上収入として計算してみますと、平成23年の大水害以前の平成22年度の乗船客が約5,000人少し超えております。それで、大水害以降の平成24年度、平成25年度で大体乗船客が2,800人程度に落ち込んでおりますので、2,200人程度乗船客が減少しているというのが事実でございます。それで、単純にその2,200人の減少から平均の乗船料の単価を掛けますと、大体平成24年度で750万円程度の収入減、同じく平成25年度におきましても750万円程度、売上収入としてはそのぐらいの減少が起こってるということでございます。ちなみに、平成26年度につきましては、観光客の全体の入り込み客がふえておりますので、11月末現在で2,961人乗船していただいておりますので、また現在オフシーズンですが、3月にもう始まりますので、今年度は3,000人を超えるのは確実だと思っております。 ◆16番(杉原弘規君)  かなり減っているという答弁なんですが、金額にして見えている範囲だけに限ってみても、年間750万円被害を受けているということが、今、課長の答弁で明らかになったのではないかと、こう思うところであります。これは、やはり観光被害の立場から見て、この1件で年間750万円というのはすごいですから、膨大な損失ではないかと、こういうふうに考えるところであります。 また、川の漁師というんですか、そういう釣り人の話なんですが、これは僕自身が若いときから、川は死んだという言葉をよう聞いたんです。川は死んだと言われてから50年近くたったわけですが、地形はもとより、川にすむ魚類ばかりではなくて、沿岸漁業にも悪影響を与えてきたのではないかと、こういうふうに察するところであります。 昔、私は相筋に住んでいたんですが、その近所に川漁師いうんですか、川で魚をとって、アユとかウナギとかズガニとか川エビ、こういうものをとって、捕獲して生計を立てていた漁師がおりました。子供のころ、小学校四、五年のころ、川の漁師さんは船をこいで、かじをとらないとだめなんで、私を朝早く4時ごろに起こして、そして、つけ針の手繰りの役をさせてもらったわけであります。そういうことがよく続いたんですが、そのようにウナギをとって生計を立てていた、こういう漁師がおりました。さらには、私自身、随分アユかけもしてきました。いまだに思うわけですが、中学校のころ、ときでしたね。中学生の友達を誘って、乙基から、乙基というのは相筋の河原の一番奥のところが乙基といったんですよ。乙基というところから三重県側、今の紀宝町側ですね、渡し船で渡って、タテツロの瀬まで行って、そこで落ちアユをかける、こういうことをしたわけです。ぼっつりに入らないぐらいかかったもんですから、自分のズボンを脱いで、そのズボンの裾を縛って、それへ放り込んでとった記憶があるんですが、それほど熊野川にアユがあったんですよ。これは、ダムがなければ、こういう自然の中で生活ができたということを言いたいわけであります。 熊野川の濁りの中で、川の漁業の実情というのは、担当課はどのように把握していますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長坪井辰実君)  台風12号の翌年ですが、平成24年4月1日から平成25年3月31日の入漁者数は過去最低の人数で、対前年比25%減、366人の減となっております。翌年の平成25年4月1日から平成26年3月31日の入漁者数は過去最低を記録した平成24年度よりさらに42人の減となっております。そういう実情でございます。 ◆16番(杉原弘規君)  ですから、まあいえば、平成24年からの話であります。対前年に比べて366人のいわゆる何いうんですか、減になっていると、こういうことなんですが、やはり川の濁りというのは今言ったように、川でアユを釣っておる、そういう川の漁師いうたら釣り人ですね、釣り人の数が激減をしていってるという実態であります。このような川の濁りによる被害というのは、数字であらわしただけでもはかり知れないものがあるということが証明されているのではないかと、このように思うわけであります。 そこで、沿岸漁業についてもどのようになっているかと。アワビやサザエなどがかなりの被害だと聞いているわけですが、実情についてはどうでしょうか。今、川のことで答弁いただいたんですが、沿岸漁業についてはいかがですか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長坪井辰実君)  三輪崎漁協でございますが、アワビ漁で漁獲量に違いが出ております。台風12号が来襲した平成23年度には過去最低の漁獲量を記録しましたが、翌年にはその過去最低の漁獲量のさらに50%減の漁獲量となっております。これは、過去類を見ない漁獲量の激減でありまして、平成25年度は多少持ち直したものの、平成23年度と同様の漁獲量で過去最低レベルのままであります。シラス漁が主である新宮漁協も漁獲量は減っているという報告を受けております。 ◆16番(杉原弘規君)  これ、課長、お金に換算するのは難しいけども、お金に換算すると、計算、ある程度のものはわかりませんか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長坪井辰実君)  沿岸漁業のほうのアワビ漁ですけども、平成23年度は平成22年度の半分の漁獲量ということで、今年度、直近の平均した浜値で換算しますと約500万円程度の減となっております。さらに、平成24年度は過去最低を記録した平成23年の半分の漁獲量ということで、平成23年度よりさらに250万円の減となり、先ほども申しましたように、この数字は過去類を見ない激減となり、過去平均漁獲量から比べると約800万円ほどの減となっております。先ほども申しましたが、平成25年度は平成23年度の漁獲量まで持ち直したものの、依然最低レベルということには変わりございません。 ◆16番(杉原弘規君)  これは年間ですよね、年間で800万円。そうすると、先ほど勢古口課長が言われたときには、観光被害としては650万円言うたかな。     (「750万円」と呼ぶ者あり) ああ、750万円やったか、こう言われたんですが、観光被害でも、まあいうたら、大ざっぱに見てもそういうことなんだと。数字で出せる範囲ではそうなんだということなんで、もっともっとこれ詳しくやれば、被害額は膨らんでくるはずであります。 それと、今述べられたように、沿岸漁業も含めて川の漁業で500万円、沿岸漁業で800万円いうたか、そう言われました。これ、かなりの被害額になるんではないかと、こういうふうに思うわけですが、これは、市長、これ年間で今の二つのいうんですか、大ざっぱに見てもこういう被害が出ているということなんですが、こういう被害を受けとめて、市長、どう思いますか。例えば、今、観光被害で750万円、それから川の漁業で500万円の被害は見えてると。見えてる範囲ですよ。それから、沿岸漁業で800万円。これ、すると2,000万円を超えてるんと違うんかな。こういう実情を見て、市長はちょっとどう思いますか。
    ◎市長(田岡実千年君)  一日でも早く濁水が軽減されて、そういう売り上げがもとに戻ったり、いろんな川の生態系が普通に一日も早く戻ることを願っております。 ◆16番(杉原弘規君)  それはそのとおりなんでしょうけども、私は、何いうんですか、経済的な部分からこれ観光被害、川の漁業被害、沿岸漁業被害、こういう形で、今、答弁してもろうたんですが、それだけとっても2,000万円を超えるような被害が見えてきているということなんですね。そうなると、これは年間ですから、ただごとならん被害になっているんではないかと、こう思うわけであります。先月、11月19日に、私どもの後援会が十津川村役場を訪れて、川の濁水の問題で調査に行ってきたという報告を受けました。その際見た二津野のダムの状況、これは、しばらくは雨らしい雨は降っていないということを言っていましたね。にもかかわらず、二津野ダムを見て、その後援会の方が言われるのは、バケツの中で赤土をどぶらかしたようなもんだったと、こういう感想を述べられていました。びっくりしてました。こんなにまで汚れているとはということを言ってましたですね。 こうした赤茶けた水がそのまま熊野川町の椋呂の第二発電所の放水口から流れ出ていると。これは、もう私が述べるまでもない、皆さんが一番よく御存じのことだと思うんですが、この放水口から出る水と北山川から合流する、下のところですね、その後援会の方の話ですよ、従来の川の清らかな水と比べてみれば明らかだったと。北山川はきれいで、十津川はあれだけ濁ってると。ここを見れば、もうはっきりしたと。私自身が、もうずっと以前から、災害復興対策特別委員会などでいろいろ調査に参加させていただいてるんで、そのことは知ってましたけども、後援会の皆さんが自主的に調査に行った中での話であります。 十津川周辺の土質というのはどうなっているかということも、調査されたようであります。それは、十津川村の役場の方の説明だということですが、砂岩と泥岩とでできていると、このように言ったそうであります。それだけ、十津川のこの、何いうんですか、土質というのは、まあいえば、雨に弱い、水に弱い、こういうことを言われているということであります。このために、125年前の明治22年の大水害では、その当時1,080カ所が崩壊したと。役場の説明です。そういうふうに述べられてました。そのために、2,667人の村民が北海道に移住して、その地に新十津川村をつくったと、こういう話は有名ですね。それと同時に、それとはまたよく似た話なんですが、さらには3年前の紀伊半島大水害、このときはどうであったかというと、1,800カ所が崩壊したと、役場のほうの説明であります。それだけもろいんですね。十津川村出身の田花議員を目の前に置いてちょっと言いにくいわけですが、十津川の土質というのはそれだけもろいと。しかも、崩壊した泥岩というのは、これは沈殿しないんだと、こういうことなんです。沈殿せずに、貯水池の中を浮遊いうんですか、うようよすると、こういう質の、泥岩というのはそういうことなんだそうであります。これは、なかなかのことでは濁水を取り除ける、こういうことにはならないということを証明されたというふうに思うわけですが。 そこで、上水道の話に入っていきたいと思います。新宮市では、上水道への被害についてもかなりの被害が出ていると思います。熊野川濁水対策のために、年間予算を組んで濁水処理をしていると思いますが、具体的な状況というんですか、水処理に薬品を使うと、こういうことになるんですが、そういう点で、何いうんですか、把握している内容を報告いうんですか、答弁していただきたいと思いますが、いかがですか。 ◎水道事業所工務課長(田坂豊君)  台風12号以降、熊野川の水質は、高濁度化が長期化しておるのが現状でございます。濁水対応の経費がかなりかさんでいる状況でございます。 ◆16番(杉原弘規君)  それで、濁水対策に要した費用というのがある程度計算されてると思うんですが、その内容についてはいかがですか。 ◎水道事業所工務課長(田坂豊君)  台風12号以前の3カ年と台風12号以後の3カ年の比較で御説明させていただきたいと思います。 台風12号以前、平成20年から平成23年12月までの3カ年の平均濁度が約3.8度でございます。これに伴いまして、平成20、平成21、平成22年の薬品費、汚泥処理費の平均の年間費用は933万2,000円でございます。それで、台風12号以後の平成23年の1月から平成25年の12月までの3カ年の熊野川の平均濁度は約32度でございます。これに伴いまして、平成23年、平成24年、平成25年度の薬品費、汚泥処理費の平均費用は1年間で1,498万3,000円で、年間平均で約565万円の増加となってございます。 以上でございます。 ◆16番(杉原弘規君)  通常のときの処理の費用以外に565万円がふえてるということで理解してよろしいですね。 ◎水道事業所工務課長(田坂豊君)  そのとおりでございます。 ◆16番(杉原弘規君)  そうすると、ますますダムによる濁水問題で被害額というのがだんだん膨らんできているというのが、目に見えて映ってきていると思うんです。先ほどで2,000万円、概算、大ざっぱですが、2,000万円を超える被害があるというのがわかりました。それに加えて、上水道でも500万円を超えるような被害だと。これ、年間で計算したら、2,500万円ですよ。桁の違う被害を受けているというのが見えてきたというふうに、私は思います。観光被害、漁業被害、水道水の被害、それから沿岸漁業の被害、合わせて2,500万円を超えると。これは、見えてる範囲でこの金額なんですよ。見えてこない部分を加えれば、億を超えるような金額になりはしないかというような思いにさせられます。私は、このことが、やはり川の現象面だけで濁水問題を取り上げるのではなくて、こういう形でこれだけの被害を受けているというのが、今の課長答弁で明らかになったわけであります。こういったことがこれから何年も続いていくとすれば、新宮市民は莫大な被害を受けていると、こう言わざるを得ません。 そこで、こういう内容を、この内容というよりも、こういった実態というんですか、濁水によってこれだけの被害を受けているというこの実態を、もっともっと新宮市民に知らせていくべきではないかと、こういうふうに思うところであります。 私は、そういう点で提案をしたいと思うんですが、これは災害復興対策特別委員会でも議論されています。これ、水利権の問題であります。この水利権の、来年の3月31日ですか、水利権が切れると。十津川第一発電所と第二発電所の水利権を認めないと、こういうことで特別委員会でもそういう議論が出て、そういう方向づけが出されているというふうに、私は理解してます。椋呂の第二発電所から出る濁水というのは、まあ、私に言わせたら、おいそれとは消えるとは思えんですね。この濁水から清流を取り戻すためには、水利権を認めないということが第一歩ではないかと、こういうふうに思うわけですが、これ市長、この水利権は市長の力ではとめられないという話は僕も聞いています。何としてでもこの水利権をとめるという立場で、市長、ぜひ考えてみていただきたい。これは、特別委員会でも議論されてますよ。その上に立って、私は、さらに今のような実態を知った立場から、さらにそのことを強調したいというふうに思うんですが、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  このことについては、議会の災害復興対策特別委員会でも力強くいろんな訴えをいただいているところでありますし、また新宮市においても、ことし5月、電源開発への要望においてもこの濁水問題が解決しない限り、私たちはこの水利権に同意することはできないというふうにも訴えております。 ただ、許可権者は国土交通大臣であります、水利権の許可の権利はですね。そういう中で、私たちはこれからも電源開発に現状また思いを強く訴えていくとともに、また県知事を通して、許可権者の国土交通大臣へも具申をしていただきたいと、そういうふうに思っております。 ◆16番(杉原弘規君)  ぜひ、市長、頑張ろう、頑張るぞと言いたいんですよ。頑張ってほしいです。きのうの松本哲也議員の発言ではないですが、まさに行動力が発揮されるときと違いますか。 これ、僕は、ほんまに子供のころからの自然環境さえ壊されたことに対しての怒りもあるし、情けなさもあるんですよ、先ほどるる述べたとおり。その上に立って、それだけでもダムに対する怒りを持ってるんですが、さらにこれだけ経済的に換算して2,500万円を超えるような、こういう被害が見えてきた以上は、これは何としてでも水利権をとめていくという、そういう強い立場が求められるんではないかと、こういうことを思います。 それから、これもっと市民の中にこういう内容を知らせていくいうんですか、先ほども言ったんですが、市民の認識を高めるという、そういう意味で、市民、住民による熊野川濁水見学ツアーといったものを組んでみてはどうかなというふうに、私は思うところであります。関係住民に、市民が実情を知っておらないと全体的な怒りの声が上がってこないというふうに、私は思っているところであります。ですから、関係自治体だけではなしにこういう各県にも呼びかけてみてはどうかなと。こういうふうに、ちょっとこの、何いうんですか、市民全体の問題にしよう、あるいはこの近辺住民の全体の問題にしていこうではないかという立場から見て、市長、いかがでしょうか。 ◎企画政策部次長企画調整課長(中前偉君)  市長が会長をしております流域5団体、ダム湖下流の5団体で組織しています熊野川流域ダム湖下流団体協議会というのがございまして、そのダム湖下流団体協議会の事業、熊野川関連事業として、過去に3回、流域の小学生を対象として熊野川の川舟ツアー的なものを開催したことがあります。それで、もう一回は平成23年の台風12号以降に、そのときは会員さん、要するに首長と議長を対象に一度やらせていただきました。 市民だけではなく、流域の住民を対象にして、そういった熊野川の実情を見ていただくということも、その協議会で考えていくことも一つ考えられるのかなということです。 議員も十分御承知のことかと思いますが、そういったお金に換算される被害もありますけれども、我々流域の住民にとっては心の被害と、あの濁水を見たときの、そういう部分もありますので、そういったところを訴えるために、市民、流域住民のツアーというのも団体で検討していきたいというふうに思っています。 ◆16番(杉原弘規君)  やはり、これは市民全体のものに広げていかないと、濁水問題を解決しようと思えば、我々議会と当局、あるいはそういうところで頑張っても大きな盛り上がりになってこないのではないかというふうに思ったから、私は、こういうような提案をしたわけであります。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  台風以後、少しとまってたんですが、今年度、公共施設の見学ツアーということで、広報の8月号でこの川舟下りのツアーも一緒に公募をさせていただきました、市民の方に川を見ていただきたいということで。ただ、あいにく応募がなかったものですから、その辺、実行できなかったのは残念だというふうに思っております。それだけ、よろしくお願いします。 ◆16番(杉原弘規君)  部長、粘り強くやっていこうやないですか。 ほいで、私、後援会の方から見せてもらったんですが、12月1日に読売テレビで放映された熊野川の濁水問題を取り上げたテレビですね、ビデオを見せていただいたわけですが、これはタイトルは「ダムにたまる大量の土砂」いうことで、15分ぐらいのあれ、番組やったですかね。かなり詳しく放映されてました。それによると、ちょうど田花さんところの旅館ですか、そこが中心になって田花敏郎さんいう方が前面に出て放映されてました。その中でも、やはり田花旅館からダム湖、きれいなときのダム湖の写真でしょうかな、あれ。それと現在のやつと見比べてみて、あれは本当に一目瞭然でしたわ。ほいで、田花議員のおいごさんいうたかな、だそうなんですが、その人も言うてましたよ。このきれいなときのこの川を、風呂に入ってから見えたんですね。昔はすごいきれいやったけど、今はもう川を見せるのも恥ずかしいぐらいだというような意味の話をしてたと思いますね。それほど、この熊野川の濁水については、読売テレビに取り上げられるまで広まっているということであります。 このことが、熊野川の実態というのが、世界遺産の決定機関の知ることとなっていくのではないかというふうに思うところであります。災害復興対策特別委員会でも、濁水がこのまま続いていくならば、熊野川の世界遺産取り消しの話が出されてました。実際、出されていたと思います。私は、このような事態になれば大変なことになるのではないかというふうに、大変危惧しているところであります。 この濁水被害について、4点に分けて質問を行いました。濁水を清流に戻させるための行動を起こしていかない限り、これはとまらないと。今のこのままでは、とてもやないですが、おさまることができないだろうと、こういうふうに思うところであります。これを清流に戻していくために、どう努力していくかという点について、市長、市長の最後の答弁をお聞きしていきたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  10年前に、世界遺産に登録された熊野川でありますが、取り消されるという事態になれば大変なことであると思っております。今、電源開発もいろいろ災害以降の大変な濁水に軽減対応も行っていただいておるところであります。ただ、なかなか、まだまだ見た目大変悪いところでありますが、国・県、我々市も電源開発と一緒になって、何とか早期にこの濁水問題解決していかなければならないと思っております。今月も、大阪でこのことについての会議も開かれるわけでありますが、みんなで頑張っていかなければならない問題だと思っております。大変難しい問題でもありますが、一歩一歩、軽減、清流実現に向かって頑張りたいと思います。 ◆16番(杉原弘規君)  ですから、市長、まあいえば、それぞれの被害が経済的に見て2,500万円を超えるような被害を受けているというのが、ある程度、最低限だけでも2,500万円ほどの被害を受けているという実態がわかったわけですから、やはりこれを長いこと続けていくということになれば、我々新宮市がそれだけ被害をずっとこうむっていかざるを得ないというようなことを絶対許してはならない。こういうことを強く申し述べて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(松本光生君)  一般質問中ですが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午前10時55分--------------------------------------- △再開 午前11時06分 ○議長(松本光生君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △榎本鉄也君 ○議長(松本光生君)  4番、榎本議員。 ◆4番(榎本鉄也君) (登壇) おはようございます。早速、質問に入らさせていただきます。 最初に、自治体病院の課題といいますか、そういうことで、質問をさせていただきたいと思いますが、この最初の項目に掲げました自治体病院広域連携についてということで、自治体病院の広域連携というのは、もう医療センターが最初開設する当時、県立に移管するというような話から始まって、もう20年ぐらい前から、串本から新宮までの各自治体病院を、しっかりとした連携を持って、一部事務組合にするとか、そういう話がずっとあったわけですが、なかなかこういうことが進まない。これは、仕方がないことなんじゃないかなと思うんですが、県のイニシアチブがあれば、かなり進むのかもしれませんけども、そのイニシアチブもなかなか期待できないというところで、それでそういうのがずっと続いてきて、今、非常に注目されてんのは、お隣の那智勝浦町立温泉病院が新築になるということで、これが、このお隣の話なので、余り突っ込んで議論しますと内政干渉と言われかねませんので、そこはなかなかできないんですけれども、まず問題点として、私たち医療センターを抱える新宮市として、もし仮に町立病院が、今度新しい病院が急性期病院として力を入れて、今の療養病床を減らすというようなことになりますと、たちまち医療センターからの受け入れというのが減ってしまうといいますか、その行き先がなくなってしまうということも懸念されます。 また、急性期病院という、これからの病院、さまざまな問題を抱えた自治体病院の経営の中で、この急性期病院が、このわずかなこの地域の中に2軒もできるということは、非常に、まず自治体病院の改革の流れから、まさに逆行してしまうと。嫌な、悪い言い方ですけども、下手をすると共倒れという状況になるのではないかというふうに、懸念をいたしております。 このことについては毎回、毎回といいますか、ここのところ、ずっと委員会でも訴えてきているんですけども、そのことに対して明確な医療センターのその対応といいますか、医療センターをどういうふうに考えているのかという答えがなかなか聞き出せないんですけども、この際、ちょっとこの場で、医療センターとしてこの事態をどういうふうに捉え、またどういうふうに考えているのか、まずお聞きしたいと思いますけども、お願いします。 ○議長(松本光生君)  赤坂医療センター医療業務課長。 ◎医療センター医療業務課長(赤坂幸作君)  広域連携についてでございますが、当院、那智勝浦町、串本町と、公立3病院につきましては、かねてから地域医療連携室が設置させておりまして、かかりつけ医と病院の重要な窓口となってございます。また、地域医療支援病院の指定を受けました当院を中心に、一つは脳卒中、あと大腿骨の頚部骨折については地域連携パスということで、病気に応じた連携をとっているということで、病院間や病院、診療所のネットワーク化が進んでいる状況でございます。患者さんを、適切に医療機関、次の医療機関や施設、また大学へと導いている状況でございます。 また、温泉病院につきましては、新病院建設に絡みまして、回復期機能である回復期リハビリテーション病棟をお考えのことをもうちょっと考えておられるようで、また阿田和の紀南病院も回復期のリハビリテーション病棟を考えておられるとお聞きしてますが、我々医療センターの急性期後の地域連携がさらに進むものと期待しているというような状況でございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  ちょっと、答弁の内容がわかりにくかったんですが。 要は、那智勝浦町の新築に際して、その那智勝浦町の病院サイドと医療センターとの何かの相談とか、それから話し合いとか、そういうことは持ったことがあるんでしょうか。 ◎医療センター医療業務課長(赤坂幸作君)  そうですね、那智勝浦町とは、事務レベルではお話ししたことはございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  そのときの内容は、どういうことですか。要するに、一番問題は病床機能のことだと思うんですね。そこら辺の連携が、今後新築になってもうまくいくのかどうかということなんですが、その辺はどうでしょうか。どういう見解ですか、医療センターとして。 ◎医療センター医療業務課長(赤坂幸作君)  病院、事務レベルのお話の中では、今、議員おっしゃったような、いわゆる機能分担ですよね。うちが急性期でいくんであれば、やはりそれの受け皿といいますか、そういったことのお話は、事務レベルではお話ししたことがございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  だから、その受け入れができるんですか。今までどおりの受け入れはできるということは、事務レベルでそういう話にはなってますか。 ◎医療センター医療業務課長(赤坂幸作君)  話の内容でございますが、現在もそうなんですけれども、うちでの急性期後のいわゆる回復期に関しての受け入れのお話はさせていただいておりまして、それを現実に受け入れていただいている、今、状況にございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  いただいているんですよね。だから、今度は新築になって、そういう急性期に、もしかしたら急性期に、那智勝浦町が急性期ということで力を入れて療養病床を減らすとか、それから例えば地域包括ケア病棟なるものを設置するとか、そういうことになったら、おのずと新宮市立医療センターからの連携というか、要するに行き先ですね、そこが、その連携が変わってくる可能性があるわけではないですか。だから、そこら辺の話し合いというものは、病院関係の事務レベルで話をしたことがあると、今答弁されたので、その内容について、そこをどの辺まで突っ込んだ話ができているのか、それともできていないのか。 ◎医療センター事務長(豊田正志君)  町立病院は、一応平成29年開院予定で、今、動いております。 それから、今、町立病院の療養病床数が60ということで、これが15床ほど減らされるという話は聞いておりまして、それに対して、うちの、今まで、現在いろいろ後方支援として、受け入れ先として位置づけられているんですけど、具体的にこれからどうしようという話、最後までまだ詰められてはおりません。 それと、町立病院も、回復期リハに力を入れた形でやっていくという話は聞いておりますが、まだ決定するというか、公表するという段階ではないというふうな話はしておりました。 ◆4番(榎本鉄也君)  わかりました。 そういう具体性のあることを聞きたかったんですよね。15床も減らされるという事実があるわけですものね。だから、おのずと随分変わってくるわけだと思うんですね。 それで、向こう、どうせいこうせいというのは、非常に内政干渉になるので、だからそういう状況があるということを前提に、じゃ医療センターは今後どうしていくのかという議論になると思うんですね、医療センターとして。 それで、ずっと言い続けてるんだけど、なかなか医療センターのほうではっきりした答えが出てこないんですけども、要するに、もう急性期だけで、急性期の一般病床だけでいくのか、それとも、亜急性期というか、地域包括ケア病棟というような亜急性期も病床機能を持つのか。そういうことというのは、もう今の段階で、医療センターとしてやっぱり方向性を出してないといけないんじゃないかなと思うんですね。非常に遅いんじゃないかなと思うんですよ。もう、実際、地域包括ケア病棟に転換したところも結構ありますよね、全国的に見ても。だから、そういうことを、今、医療センターは、ちゃんと議論して、そういうその方向性を出しているのかどうか。どうなんですか。 ○議長(松本光生君)  赤坂医療センター医療業務課長。 ◎医療センター医療業務課長(赤坂幸作君)  今、御質問がありました病床機能のことでございますが、病床機能とか病床数に限りましては、医療法の定める保健医療計画によるものの枠がございまして、医療センターが単独で変更するということは、なかなか難しいのかなと思います。 また、この保健医療計画につきましては、県の医務課によって5年ごとに見直しが行われておりまして、この中で、新宮保健医療圏の病床数や病床機能も考えられています。 現在、第6次の和歌山県の保健医療計画が、25年から29年、実施中でございますが、当院に課せられていますのは、新宮保健医療圏の基幹病院といたしまして、救急告示、災害拠点、地域医療支援病院、また県のがんの診療連携推進病院といった役割がございます。 また、来年度から、県では地域医療構想を作成することになっておりまして、急速な少子高齢化、人口減少に伴いまして、医療センターといたしましては急性期のみではなくて、やはり急性期後を担う回復期機能を持った病棟が必要であると考えていますが、これらのことも、地域医療構想の中で話し合いが必要になると考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  要するに、地域医療計画の平成29年までですよね。ということは、29年というのはもうすぐなんですよね。それで、その間に、やはり医療センターがどうあるべきかということを、もう今のうちにしっかりと議論して、それでそういう方向性を出しておかないと、そのときになって急にあれしてもなかなかできないわけですし、県の指導というんか、それもやっぱりしっかりと聞いておかなきゃいけないので、だからそこら辺の準備というものがきっちり医療センターでなされているのかなと思って、非常に懸念しているところなんです。やっぱり、物すごく変革、過渡期なんですよね。だから、そのときに、本当にタイムリーにしっかりと議論をして、それでその方向性を定めないといけないと思います。 亜急性期の病棟をつくるとしても、またもっと療養病床まで踏み込むのかとかいうようなことも、実際、今の病院をしっかり見て、それで今の状況を見て、そこまで踏み込んだ議論というのをしていくべきだと思うんですけども、その点はどうなんですか。 そういう、間際まで行ってるんですけども、今出ているの、悪いですけど、経営形態の見直しだけなんですね。独法化するというだけなんですよ。だけど、独法化と言う前に、どういう病院にするのかというものが先にないと、そのときに、それが定まって初めて経営形態というのが出てくると思うんです。だから、それをなしに、まず経営形態、経営形態みたいなことで突っ走っているというのは、非常に本末転倒であって、こういうことをやっていると、非常に、足元をすくわれるというか。本当に、自治体病院として、今後続けていく間に、医療崩壊というものを招いてしまう危険性、リスクがあるんじゃないかなというふうに思うんで、そこら辺のところは、どういうふうに医療センターは考えてらっしゃいますか。 ◎医療センター事務長(豊田正志君)  今回の法改正で、病床機能については、四つの区分に分けられております。高度急性期と急性期と、回復期と、それから慢性期という形で。今、医療センターは急性期に特化した病院というふうな形になっているんですが、これからの高齢化の状況を見据えたときに、それだけではいけないだろうと。回復機能を持たせた病院も必要であろうというふうなことは考えております。ただ、回復期の中身として、具体的に包括ケア病棟にするのかどうか、そこまではまだ検討しておりません。そういった機能に合わせた経営形態をとっていかなければいけないかなというふうには思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  いろいろ言ったんですけども、ともかく、今、最初に医療センターができたときの経営理念の中に、すごく、市民病院から、あのすごい古い病院から、非常に設備の整った、まさに医療センターという建物ができたときに、その経営理念というか、そのコンセプトの中に都会に行かなくても済む病院というのがあったはずなんですね。これは、都会に行かなくても済む病院というコンセプトというのは、今の地域完結型医療と、そのニュアンスとはまた違うと思うんですね。これは、どういうことかというと、要するに当時は地域の中で高度医療の先端を目指して、それで要するに地域の中核病院というか、この地域の医療圏の中核病院として、ステータスみたいなものを目指していたと思うんですね。でも、現状で、そういうこと、そういうステータスを目指していくべきなのかという疑問がすごくあるんですよね。それで、自治体病院として地域にいかに貢献できているのか、その地域の医療にどういうふうに、要するに市民の医療、要するに病気を治していくのか、もう簡単に、すごく平たく言えば。 そういう部分で、どういうケアが一番必要なのかという、そういう部分で考えていかないと、現状、若い人ががんになったときに医療センターを選択しませんよ。そういう現実があるでしょう。これは、もう現実の話なんですよね。絶対、選択しません。絶対、和医大とか、日赤とか、近いところですね、三重大附属病院とか。まず、そっちへ行きますから、だから、それ最初のコンセプトは、そういうことをなくそうということだったんですね。この新宮市立医療センターで受けられるんだと。それだけのものが、治療ができるんだという、そういうコンセプトで始まったと思うんですね。でも、実際が、実際、現状はそうじゃないということを、やっぱりしっかり医療センターで認識をして、それで、じゃその地域医療に対して医療センターはどういう役割を果たして、どういうケアをしていく病院にすべきなのかという、そういうところから、しっかりと自分たちの経営方針というか、病院、自治体の進む道というものを決めていただきたいなというふうに思います。 それで、少し、そういう中で、質問の角度を変えるんですけども、ここのところ、医療センターの病床の稼働率が極めて悪いということを聞いております。7割を切ってるんじゃないかということも聞いているんですけども、これは、一時的なものなのか、それとも、私たち議員していますと、非常に、ここのところ、医療センターの評判というものをよく耳にするんですけれども、どういうひいき目で見ても、余りいいことは言われない状況なんですね。もし、その評判が原因でこのような稼働率の低下というものを招いているんであれば、それは大変な問題なんですね。 医療センターは、この病床稼働率がかなり低くなった原因について、事態について、分析はされておりますか。 ◎医療センター医療業務課長(赤坂幸作君)  稼働率は、確かに春先といいますか、4月あたりから、たしか70%台に落ち込んでいる状況でございます。その原因につきましては、一応、外科のほうで患者の減少が一番響いているということは把握いたしておりますが、あと種々の事情というのは、細かくは分析はできてはおりませんが、介護予防でありますとか、そういった健康に対する意識の高まりとかいうこともあろうかと思うんですけれども、今、議員おっしゃいましたそういうがんの、若い方の県外への流出というのも確かにあるとは思いますが、そこらあたり、複数の問題が絡んで現状が生まれているものと考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  今の答弁を聞きますと、やはり非常に極めて厳しいですね。そういう原因で病床稼働率が低くなっているということは、やっぱり抜本的に医療センターのあり方というものを、医療センターそのものの役割というか、そういうものをもう一度しっかりと見直す必要があるなというふうに考えざるを得ないんですが、これ、この件で、少しちょっと具体的に質問させてもらいたいんですけども、要するにさっき言いました最近医療センターの評判が非常によくないということで、確かに私たちもその評判を耳にします。その批判の多くは、医療そのものというよりも、医師や看護師の患者に対する対応とか、言動とか、こういうことについてなんですね。医療センター、このことは把握しておりますか。そんなことはないぞ、みたいな。 ◎医療センター医療業務課長(赤坂幸作君)  非常に、医師、看護師、一生懸命頑張っていただいているんですけど、一部、確かに、今おっしゃいましたような、ちょっと、御本人はそういうつもりはないとは思うんですけども、ちょっと言葉足らずといいますか、なかなかコミュニケーションがうまくできてないところが、たまに耳に入ってくることはございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  ほんで、ちょっと看護師の問題なんですけども、以前ちょっと耳にしたことがあるんですけども、医療センターで看護師の募集をかけても、なかなか集まらないということを聞いたことがあるんですけども、それは事実ですか。 ○議長(松本光生君)  佐藤医療センター庶務課長。 ◎医療センター庶務課長(佐藤尚久君)  確かに、募集しても、年度によるんですけども、募集を予定している人数までも達しないということもございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  はい、そうですか。その原因というのが、ちょっとわかりかねますよね。 それで、もう一つ、前に大きな看護学校ありますよね。その看護学校の生徒が、医療センターに行きたくないと、こういう話も何件か聞いているんです。こういう、これも事実ですか。 ◎医療センター庶務課長(佐藤尚久君)  実際、ことしも9月に募集をかけました。それで、なぎ看護学校から受験していただいた方が2名だけでした。受験いただいた方にお話を伺ったところ、まずは医療センターじゃなくて、都会の大きな病院で勤務してみたいというふうなことを話している同級生がたくさんいたというふうな話は伺っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  では、そうしたらもう一つだけ、看護師の離職ですね、やめていかれる看護師は今どういう、結構やめているという話も聞くんですけども、やめられているという話も聞くんですが、どうですか。 ◎医療センター庶務課長(佐藤尚久君)  昨年度の25年度の統計ですけども、医療センターの離職率は7.3%です。それで、過去の21年度から24年度につきましては、日本看護協会のほうで統計を出しておりまして、その数字と比較しますと、いずれの年度においても、国あるいは県の離職率と比較しますと、当医療センターは、おおむね半分から3分2程度の離職率にとどまっているという状況でございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  離職率と、率で言うとちょっとどうかなと思いますが、ここまで聞いたわけは、実は、ちょっと医療センターの看護師の働く現場の実態というものをお伺いしたんです。非常に、大変びっくりしたんですけども、私が直接伺ったそのままをここで申し上げますと、現在、看護師の業務量が大変多くて、それで公休もとれていない勤務体系になっていると。夏休みすらとれていない状況であると。それで、病棟勤務の看護師の場合、患者の対応に加えて、コンピューターへのデータ入力などに追われて、3交替勤務の中で体調管理も大変な状況になってきてますということで。また日勤の勤務では、午後8時や9時まで時間外勤務をすると。ひどいときには、午後10時を過ぎることもあると。幾つかの部署では、公休も削られる、そういう実態があるというふうに伺ったんです。 それで、現場の看護師たちは、このような勤務実態の中で、結論としてこう言われてるんですね。看護師は疲弊していると。疲れて体が続かずに退職している実態があると、状況があると。このような状況では、患者に満足のいくケアができない、いつ事故が起きてもおかしくないと心配されている。こういうふうに、直接そのまま聞いたことを言います。 こういう状況があるということが、看護師の中から出てきたんです。先ほども出た医療センターの評判、対応悪いと。その裏には、これは一生懸命、看護師というのは本当に使命感の強い方がほとんどというか、全員そうなんですけど、だから本当に患者に対して一生懸命対応するんですけども、だけど、こういう勤務実態の中で、本当そこまでいかないというか、そういう実態があるんですと。夏休みもとれない、公休さえとれないんだという、そういう実態のところがあるんだというふうに言われ、訴えているんですね。 こういう状況の中で、病床数も減ってる、病床稼働率も減ってるというのは、これはもう経営形態云々の話の問題じゃなくて、医療センター内のガバナンスの問題なんですよね。それで、そこら辺の実態を、医療センター、ちゃんと認識されているのか。だから、事務方が認識すべきなのか。はたまた、市長が、しっかりと認識を、いや、そもそも、どっちなんですか。 ◎医療センター事務長(豊田正志君)  現場の看護師が疲弊しているというふうな認識は持っております。その病床稼働率の状況も、診療科によってかなりばらつきがありまして、病棟間の状況も、労働力においてもかなりばらつきがありまして、厳しい病棟もあれば、それほど厳しくないのかなというところもあります。患者の状況は、高齢化が進んで、診療よりも介護に関する部分を多く占めてきてますので、看護師の勤務の軽減負担を考えて、看護補助者の採用を、以前は、平成24年度は15人か16人だったんですが、それを、現在21名に変えるなどして、やっております。また、産休とか育休で休む看護師もおられるので、その辺に関しては、院内保育所、これは平成23年度に建設したわけですが、こういうふうな対応をとったりなどしておりますので、そういったこともあるということで、御理解願いたいと思います。 ◆4番(榎本鉄也君)  看護師のかわりに嘱託の看護師とか、それから看護補助者ですか、その方たちを補充されていると、今、事務長のほうから伺ったんですけれども、その方たちが何と言っているかというと、今の医療センターの実態、あんなきついところへ、ほかの人をよう紹介せえへんわみたいな、そういうことを言われているとか。それで、医療センターで働くんやったら、よっぽど覚悟していかんと、大変やでみたいな、勤まらんでみたいな、こういうことが言われているという実態があるんです。そういうことも聞いているんですね。 だから、これは一回ちょっと医療センターを、実は、私の妻も、昔、医療センターじゃなくて、市民病院に勤めておりました。そのときも、ひどい勤務ですわ。日勤、準夜、深夜ですか、もう本当に、看護師の夫というのは、ほとんどもう妻との入れ違いみたいな感じで、行き違いみたいな感じ。もう、どんどんずれていって、夜勤がですね、帰ってくるのが朝の6時とか7時なんですね。だから、ずっとずれてきてるんでしょうね。ごめんなさい。準夜が朝の6時ぐらいですね。どんどんずれてきている。 そんな体制だったんですけども、でも、看護師というのは、非常に、何ていうんですか、さっきも言いましたけど、本当に使命感の強い方々なので、もう何も言わずに、一生懸命こうやっていらっしゃるんですね。だから、私に現状を訴えた看護師も、決して仕事を楽にさせてほしいなんて言ってない。楽をさせてくれなんては言ってないんです。やはり、働きやすい、魅力のある職場、こういうのを望んでいるんだというふうにおっしゃってました。 だから、やっぱりそこに、医療センターのその中に、何かしらそういう原因が、働きにくい、魅力のちょっとないというか、少ないというか、そういう現状があるんじゃないかなというふうに、僕は察するんですが。それで、その中で、もう一つ気になることは、要するに人事評価制度の導入なんです。この導入の影響というのも、一つには検証する必要があるんではないかなと思うんです。普通の企業じゃなくて、また役所とも医療センターというのは違うんですよね。まさに、何ていうんですか、公共の福祉というか、そういう部分をつかさどっているところで、しかも、その中で、その看護師、現場の一番最前線の看護師が、その人事評価制度というもので、今、勤務する実態を、勤務の、自分の勤務状況を管理されているという。これが、悪いほうに作用しているんではないかなという懸念をしているんですね。やっぱり、医療センターという特殊な職場に人事評価制度を導入する際に、もう少し時間をかけた細かな検証が必要だったんではないかという、私の結論なんですが、今さらそんなことを言っても遅いんやないかということなんで、もう一回、人事評価制度が始まって、看護師たち、医師も含めてだけど、いわゆるコメディカルスタッフという、その人たちの人事評価制度に対する自分の思いとか、それからそれが導入されてどういうふうに職場変わったかと、こういうふうなことを、やはりもう一度検証していただきたいと思うんですね。この人事評価制度が、これは、看護師の場合は、最終的にはどうなんですか。労務管理というのは、総務課ですよね。 ◎総務部次長兼総務課長(岡雅弘君)  人事評価制度でございますが、人事評価制度は、4月から翌年3月まで1年を通した中で、業績、それから能力、この二つにわたって評価させていただくわけでございますが、各、基本的に評価者、被評価者という中で、それぞれの職階に分かれまして、評価していただく方、評価される側というふうな形で各階層によって設けさせていただいておりまして、今お話のございました医療センターでございましたら、看護師につきましては看護部長が担当すると、すみません。師長ですね。各、師長が評価する、それで調整が看護部長がするというような形で、段階的に上がってまいるという形をとっておりまして、仮に、本庁でありますと、総務課を例にとらさせていただきますと、総務課の職員につきましては、私が評価者、職員が被評価者と、それで調整者が部長で、最終的には市長のほうで決定させていただくという形が、そういう形を全ての課にとらさせていただいているというものでございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  結局、医療センター、最終は市長ですか、看護師も。 だから、普通に考えて、看護師のこういう状況がある、こういういろんな看護師の勤務実態があって、それで看護師が一生懸命悩んでいると。それをぶちまける、それを改善してほしいと訴えるところは、結局、医療センター内にはないんですか。 ◎総務部次長兼総務課長(岡雅弘君)  人事評価を行う段階では、各被評価者が、業務に対します目標を立てていただきます。その中で、まずその期、前期、後期となるわけでございますが、前期でありましたら、前期目標を立てたときに被評価者と評価者の間で面談を行って、そのことしの目標についての話、懇談を行っていただきまして、面談を行う。その中で、各評価者、被評価者との間のコミュニケーションをとっていただくと。それで、同じような形で、期末につきましてもそういう形で、評価するに当たっての今回の、前期でしたら、前期ここまでできたけども何か問題があるとか、そういうふうな話を、被評価者、評価者が個別に面談いたしまして、いろんな問題点を話し合うと、そういうコミュニケーションの場としても、そういう人事評価は非常に有効ではないかなというふうには考えておるところでございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  理論的な話を、やっぱり現場の看護師たちも受けとめる、人事評価に対する受けとめ方というのが非常に乖離があるんですよね。やっぱり、実際の話、どうせこのぐらい、自分たちが、看護師というのは、自分たちがこの患者に対してもっとケアしてあげよう、もっと何かできないかと、あと新しいことをやろうとしても、そういう一つの人事評価制度みたいな、こういう管理体制の中にあったら、こんなことしたって、こんなことしたら自分の要するに体がもたなくなって、結局しんどい目するのは一緒やないかと。管理体制という、そういうイメージもあるわけですね。また、今度は評価する側の看護師が、私に、一人一人の看護師のそれを、評価を、全部委ねられているという、そういう部分で、非常に重みというか、そういうものもやっぱり実際出てきているという話も聞いているんですね。 だから、それは、要するに病院というのは人の命と向き合っているんで、究極の仕事なんですよね。だから、それと働く評価というものが、どういいベクトルを生むかというのは非常に難しいと思うんですよね。だから、そこら辺の部分を、やっぱりある程度もう少し深く掘り下げてみる必要があるんじゃないかなというふうに思います。 ◎総務部長(上路拓司君)  私ども、一般職については、平成25年度に試行して、26年度から本格実施したわけなんですけども、その25年度の試行に際して、医療センターの看護部分については、既にある一定の業務評価的なものを先行してやってございましたんで、比較的スムーズに施行に入れたというふうな認識を持っております。全く同じ形の評価の仕方ではございませんでしたけども、ある程度、評価ということを先行してやってくれていただいておりましたんで、一般職に比べてスムーズに施行できたというふうな認識は持っているところです。 ◆4番(榎本鉄也君)  その何ですか、予備期間というか、準備期間というか、それはどのくらいの期間やったんですか。 ◎総務部長(上路拓司君)  本市が導入した人事評価システムは1年間の試行、平成25年度に試行いたしまして、26年度から本格実施です。 ◆4番(榎本鉄也君)  その1年間という期間が長いのか短いのかということになるんですけど、僕は、もう少し長いスパンが必要なんじゃないかなというふうには思いましたね。 それと、どう言うたらいいかな、要するにその現場の状況というものをなかなか、こっちはわかるけど、こっちはわかんない。だから、そのわからないところが最終の決定やっているんでね。だから、これがちゃんと届いてんのかなということですよ。これは、しょうがないんですよ、だから。経営形態が公営企業だから、そうなるんだとお思いになるんだからそうなるという答えになるのかもわかりませんけど、だけど、実際の体制、システムというのはそうでしょう。 それで、事務方の皆さん、看護師の勤務実態、勤務、どんな状況かというのを、事務所から出ていって、見て回れますか。回って、そういう管理してるんですか。実際、看護師の今の勤務状況というか、その働いている現場というのが、どんなんなのかなと。そういうのを把握している、することはないでしょう。 ◎医療センター事務長(豊田正志君)  定期的に回るということはありませんが、たまにナースステーションを訪れたり、そういったことはしております。 ◆4番(榎本鉄也君)  多少の現場の実態把握しかできないですよね。だから、事務方なんやから、ほかの仕事のほうがようけあるので、そういうことに専念できません。だけど、それは看護師が看護師のほうで、病院内でそれを決着しなけりゃいけないんですよね。でも、その人事評価が、こっちなんですよ、事務方なんですよ。 何が言いたいかというと、早く言いますと、やっぱりこういう今の病院の状況になったときに、やはり病院内のガバナンスというものを確立しなきゃいけないと思うんです、病院の。それで、そのためには、やはりいきなり独法化という話にはなりませんけども、まず今の一部適用を全部適用にして、そして管理者を立てると。その管理者の人選、非常に難しいと思うんですけど、今の状況を見たときに、必ずそれがまず必要だと、僕は、すごく感じたんですね。しっかり、その病院内では、そしたら全部適用にすれば、ある程度の、その採用の人数とかという枠というのは、条例が制定されているのでないけれども、多少なりとも人事面、労務面での裁量権というのがありますので、まずそこから管理、全部適用にして、そして管理者を立て、そしてそこの管理者のもとでしっかりと医療センターのガバナンスを確立すると。こういう作業をすべきではないかなというふうに、僕は思うんです。市長、どうですか、今までの話を聞いてまして。 ◎市長(田岡実千年君)  人事評価に関しては、看護師においては最終、最終といいますか、看護部長の評価をこちらで変えることというのはまずないわけでありますし、また法律で平成28年から、必ず公務員においても人事評価しなければならない中で、やはり議員御指摘のように、きちっとした評価のシステムをつくっていかなければならないというふうに思っております。 また、今ドクターにおいては評価しておりませんが、ドクターも評価の対象になってくるということで、このシステム、本当に大変でありますが、正確な評価ができるように、いろんな研修も受けながら、やっていかなければならないと思っておりますし、また経営形態に関しては、全部適用でありますとか、独立行政法人化でありますとか、またこれからもいろいろ研究をさせていただきたいと思います。 ◆4番(榎本鉄也君)  今の、僕が看護師の状況とか、今の病床稼働率が低下しているとかというそういう問題を、今提起させてもらったのは、ともかく、今、早急にやっぱり管理者というものをしっかり立てるというか、医療センターとしてしっかり管理できる、そういうシステムを早急につくらないと、思わぬところから医療崩壊というのが起こるんじゃないかという、すごくそういう危機感を持ってるんですね。だから、確かに、じゃ管理者誰にするのよということになってくると思うんですけど、そこはやっぱり、市長、市長の政治力で、本当に思い切って、民間から医療経営に精通した人を呼んでくるとか、そういうことを早急にすべきなんではないかなというふうな思いもしてます。それで、本当にそれ、そういう責任の所在というか、そういうものをちゃんとつくるべきではないかなと。でないと、市長自体が、さっきから、きのう、一般質問ありましたけども、全部の全権の責任者、最終的な医療センターの責任があるんですけども、だけど、そういう一つ一つの、今、僕がしゃべったいろんな医療センターの問題、看護師の労働問題とか、そんなこと一々かかわってられないじゃないですか。だから、やっぱり、ほんでだけどそれにかかわるのは、事務長だと、荷が重過ぎますよ。ほんで、院長は、院長というのは病気を治すのに専念してもらわないといけないんで、昔から医経分離なんて言われますけど、医業とやっぱり経営というのは分離しなきゃいけない。だから、そういう意味で、やはりそういった、まずこの一部適用という、要するに財政面だけの適用ではなくて、やっぱり全部適用にして、それで水道事業所のように、所長さん、おってみたいな、そういう一つの形だけでも、まずそうつくるべきではないかというふうなことをお願い申し上げたいと。それで、そういうことをやっていただきたい。 それで、早急に、やっぱりまず今の看護師の、僕がるる述べました看護師の勤務実態というものをしっかりと検証していただいて、その改善を早急に努めていただきたいなというふうに思います。 じゃ、とりあえず、この項は終わります。 ○議長(松本光生君)  それでは、一般質問中ですが、午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午前11時58分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○副議長(久保智敬君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 4番、榎本議員。 ◆4番(榎本鉄也君) (登壇) 続いて、図書館と観光の融合ということについて質問させていただきます。 この図書館と観光の融合ということを言わせていただいたんですが、質問の趣旨は、図書館が観光の拠点となり得るかということが今回の質問の趣旨ですので、よろしくお願いいたします。 それではまず、今さらという質問をさせていただきたいんですが、文化複合施設の建設に当たって、年度当初の計画では、文化の一大拠点をつくって、そこに内外、いわゆる地域の人、また観光客も含めた人の流れをつくり、まちの活性化につなげると。いわゆる観光客誘致を含めた施設としての文化複合施設、この今度の文化複合施設ですね、そういうふうに認識、僕は認識していますが、それで間違いないですよね。 ○副議長(久保智敬君)  畑尻文化振興課長。 ◎文化振興課長(畑尻賢三君)  はい、基本的にはそのとおりでございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  それで、また今さら言うまでもありませんけども、その複合施設は、文化ホールと図書館、そして熊野学センターで、その中で観光の拠点となり得るのは、当然、熊野学センターなわけなんですが、その熊野学センター、当初は国宝級の文化財を展示するという博物館として考えられて進められてきたんですけども、財政上の問題から博物館はつくらないということに決定して、今に至っていると。 それで、問題は、その熊野学センターがどういうものになるかという具体的な形が今も示されないというんですか、私たちが聞いているのは、ただ簡素な展示スペースを設けるということしか示されてないわけで、そうなると、その文化複合施設というものだけでは観光客を誘致できるのかという疑問が誰しも湧いてくるわけなんですが、その点についての当局はどのような見解でしょうか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  文化複合施設の建設につきましては、以前から計画はありましたけれども、台風12号災害の関係で少し延びた経過がございます。 今回、新たにその計画が動き出したところでありますけれども、文化複合施設を核としたまちなか観光を整備してくということについては、今なお課題としては残ってますし、文化複合施設が動き出すのと同じような形で、あわせてまちなかの整備計画をつくっていくということについては、事務段階では動いておりますので、その辺は御理解いただきたいと思います。 ◆4番(榎本鉄也君)  どんどん話飛んでいきますけども、この文化複合施設の建設、自分もいろいろな図書館を視察して勉強いたしました。 私は、学生のころから図書館というのには全くなじみのない生活をしていたので、図書館のイメージは、私の一番苦手な静かに勉強するところだったんですね。新宮高校の図書館も3年間で一回も入ったことなかったんじゃないかな、あることすら知らなかったんじゃないかと思うんですが、しかし、視察とか勉強していったところ、今の図書館というのは全く違うなというふうに感じたんです。 ある図書館の特集をしていた本に書いていたんですが、今の図書館は地域のSNS、いわゆるソーシャルネットワークサービスだと書いていましたけども、まさにそのとおりの様相を呈しているなというふうに思いました。それで、静かに勉強するところということもちゃんと備わって、それで老若男女といいますか、老いも若きも男も女も、本当に集ってさまざまに利用している姿がその視察先ではありました。ともかく、その図書館に人が集まっているというのが現状だなというふうに思いました。 そんな中で、カルチャーショックを受けたのは、きのうも松本哲也議員が言っておりましたけども、武雄市の図書館でありました。武雄市の図書館を視察したときは、ちょうど日曜日に視察行ったんですけども、本当に物すごい広い駐車場があって、ほんでそこがもう車で満杯で入り切らないと。そこへ、どんどん観光バスが入ってきて、人でごった返しておりました。その中では、スターバックスがあって、コーヒーを飲みながら本を読んでいるという、まさにそこが観光施設という感じでした。 そういうところを視察してきて、本当に今の図書館というのはすごい違うんだなというふうに感じたわけですけども。また、もう一つ、これはまだ視察に行ってないんですけども、東京の千代田区立図書館というとこなんですけど、ここも調べてみますと、コンシェルジュというのがいて、それでそのコンシェルジュがそこのグルメやイベント、それから観光案内もするという、まさに観光案内所の役割をしているという図書館でありまして、まさに図書館であるけれども観光施設といっても言い過ぎではない、こういう図書館が出てきてるというふうな現状でありました。 私は、その文化複合施設の建設が言われた当初、図書館で人の流れをつくるなんてことはできないし、また観光などとは全く無縁の施設だというふうに思っていたんですけれども、本当にいろいろ勉強、視察をする中で、今はそうではないというふうな思いに至りました。 それで、当局の商工観光課にお伺いしたいんですけども、こういう今の図書館については、何か見解がありますか。認識されておられますか。 ◎経済観光部長(鈴木俊朗君)  現図書館ということにつきましては、やはり私もどちらかというと図書館に縁のないタイプやったんですけれども、やはりスペース的に非常に狭いというふうな印象が一つあることはあります。 そういう中で、今議員おっしゃった武雄市のスターバックスが入った図書館とか、あるいはコンシェルジュのあるような、そういう図書館なんていうのは、最近テレビ等々でもよく拝見してるところでありますが、これにつきましては、本当に、何ていうんでしょうか、実現したらすばらしいなとは思いますが、しかし、実現するまでには大変ないろんな乗り越えなければならない問題があるのかなというのは、率直に感じるところであります。 ◆4番(榎本鉄也君)  さっき、冒頭のほうに質問させてもらいましたけど、要するに文化複合施設は観光ということも視野に入れた施設であって、全体的なまちづくりの観光客の誘致ということも視野に入れてるという、企画部長の答弁でもそういうふうなことを確認させてもらいましたけども、そういう中にあって、じゃ商工観光課、経済観光部は、どういうふうにその文化複合施設の建設に絡んでいるんですか。 ◎経済観光部長(鈴木俊朗君)  一つは、やはり我々として今大きく期待しますのは、文化複合施設の整備の中で、例えば駐車場整備というのが当然附帯設備として出てくると思いますが、そういったところの中に、例えば観光バスなんかが駐車できるようなスペースをとっていただくというようなことになれば、これは場所的にも、これまでの駐車場の問題等々が一つはクリアになる。そういう意味での拠点になり得るということが、一つございます。 それと、観光客をイメージした、例えば図書館ということになれば、釈迦に説法かもわかりませんが、やはり私たちのまちというのは、そういうふうな歴史とか、そういったところに非常に奥深いところがありますので、そういった書籍を例えば集中的に集めることによって、そういうふうに学術的にあるいはフィールドワーク的に訪れたい、時間をゆっくりかけて歩きたいという人たちも来るでしょうし、もう一つは、やはりあの中上健次さんのふるさとということで、今でも健次さんの本を持ってまちなかを歩かれる文学ファンの方もいらっしゃいますので、そういった皆さん方をさらに呼び寄せるような、そういったことも図書館では十分できていく。そういう意味では、皆さん方に来ていただけるという意味では、観光的な分野も当然あるのかなというふうに思います。 ◆4番(榎本鉄也君)  そういう議論を、文化複合施設の熊野学センターはどうするかとか、図書館をどうするかという議論もあるわけでしょ、そこにそういう商工観光課の議論も加わっているんですかね。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  先ほども、少し説明させていただきましたけども、文化振興課を中心にしまして、文複の建設検討委員会も立ち上げていただいております。その中で、各所管が入ってございますので、そちらのほうでそれぞれの思いという意見は言わせていただいておりますので、その中で、今、議員おっしゃっているようなことも培われてくるのかなというふうには思っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  私は、今るる話しましたけど、今の図書館というものをさまざま視察、勉強してみて、本当にもしかしたらというよりも、本当に図書館が新宮市の観光振興にとって最もポテンシャルを持った施設になるのではないかというふうに考えた次第なんですね、ほんでこういう質問になってきたんですけど。ところが、もう既に新宮市の図書館のほうで講演会、図書館と観光の融合と、全くそのとおりの、融合という研究の第一人者である北海道大学の松本秀人学術研究員を招いて開催したというふうなことを言っていただいて、さすが早いなと、すごいなと思ったんですが、それはいつ開催されたんですか。 ◎文化振興課長(畑尻賢三君)  恐らく、平成23年だったと思いますけれども、はい。 ◆4番(榎本鉄也君)  もう、そんな前ですか。 ◎文化振興課長(畑尻賢三君)  たしか、その調査報告書の日付、平成23年ですね。     (「去年の2月です」と呼ぶ者あり) ◆4番(榎本鉄也君)  そしたら、平成25年か。平成23年とえらい違いますね。 ◎文化振興課長(畑尻賢三君)  調査報告書、松本先生が出された調査報告書、平成23年にも出されておりまして、こちらで御講演いただいたのが去年の2月と。 ◆4番(榎本鉄也君)  去年ですね。ということは、余り知らんということは、ほとんど参加してないんじゃないですか。商工観光課は、その講演に参加しましたか。 ◎経済観光部次長商工観光課長勢古口博司君)  はい、この研修に参加させていただいております。 ◆4番(榎本鉄也君)  ああ、そうですか。どんな、どういう印象ですか。 ◎経済観光部次長商工観光課長勢古口博司君)  私の知識不足もあるかもございませんが、図書館って本来貸し本業務が主であると思うんですが、そういう図書館が一般的な図書館かなと思ってる中で、この先生のお話を聞くと、いやいや、そうではありませんと。図書館はもっと広いんで、情報発信の位置づけをすることによって、かなり大きな効果をもたらすというんですか、それがたまたま観光の話もされておりましたので、私も、ああ、観光とも結びつけることが十分できるんだなというような感想は受けました。 ◆4番(榎本鉄也君)  その松本研究員の言われていることをちょっと紹介しますと、まず今日の観光は非常に大きく変わってきていると。昔の物見遊山や気晴らしといった従来のイメージではおさまり切れないほどの大きな変容が起こりつつあるというふうに述べられておりまして、そのうちの顕著なものが二つあって、一つは地域志向の高まりということで、地域の文化や固有性のこだわりが出てきているということと、それからもう一つは多様性、あらゆるものが観光の対象になっているということと、それから観光の中に学習と体験が求められていると、こういうふうなことを言われてて、もう、これはほんまにさっき釈迦に説法と言いましたけど、商工観光課にそういうことを言うのはあれなんですけど、まさにエコツーリズムとか、グリーンツーリズムとか、そういうことが今言われているんで、そういう流れの中にあるんだなというふうに思います。 また、日本の個性的な観光として、聖地巡礼みたいな、アニメとか映画とか、テレビドラマの舞台になったところをめぐる観光とか、いわゆるパワースポットですね、それからB級グルメ、それからゆるキャラ、ご当地キャラとか、それから歴女ですね、歴史好きの女性、女子、それから墓マイラーなんていうのがあるんですね、墓マイラー。それで、そういう非常に多様化してて、すごくいろんな今までの、要するにどこか名所見て、それで旅館泊まって、温泉入って、一杯みんなでわあっと酒盛りして、どんちゃん騒ぎすると。そういうものじゃなくて、本当に自分たちでそこの地域の歴史とか、そういうものを身近に体験したとか、学習したとか。そういうカルチャー的な部分というのはすごく多くなってきてるんじゃないかなと思うんですけど、新宮市の観光のそういう動向はどういう感じですか。 ◎経済観光部長(鈴木俊朗君)  我々も、今、議員おっしゃってくれたようなところが、私どものある意味将来に向けてといいますか、今もそうですが、観光の一番核の部分だと思っております。 そういった意味でいきますと、私、先ほどもちょっと述べさせていただきましたんですが、つまりこちらへ来ていただいて、それぞれの目的でこちらへ来ていただいて、さらに例えば文化複合施設の図書館で、講師、先生も含めてですが、さらにちょっと深めていただいて、それでフィールドワークをしていただくというふうな、そういう土地柄としては、非常に材料としてもいろんな、市民講師の存在にしても、非常におもしろいまちだと思いますので、そこらあたりを統一的に、例えばエージェントたちにも、そういう特化した売り方みたいなものは、今後私どもの大きな目標になってくるというふうに思っています。 ◆4番(榎本鉄也君)  松本学術研究員の言ってることをまた紹介しますと、このように言われてます。従来からの観光地はもとより、観光を視野に入れてまちづくりを進めている多くの地域において、観光のこうした変化に対応することが今大きな課題となっていると。そこで、その方策の一つとして、地域に密着した活動を行い、さまざまな資料や専門的なノウハウを持つ図書館を観光に活用する。こういうプランを想定することができるというふうに述べられて、一方、日本の図書館も自治体の厳しい財政状況とか、それから情報化、いわゆるネット社会の進展などによるいろんな、さまざまな課題を抱えてはいるが、その図書館が観光に関連した活動を行うことによって、一つは、新たなサービスの創出と利用者の開拓ができる。それから、二つ目に、情報の受発信や交流を通して地域貢献という点について効果が期待できる。こういうふうに述べられてます。 さらに、こうした発想、いわゆる図書館と観光の融合を踏まえると、図書館と観光の融合は、利用者それぞれが抱えている課題を互いにある程度解決に導く可能性を持ち、図書館にも、観光客にも、そして地域にもメリットのある試みになるというふうに言われてます。 また、さらにちょっと続けますが、そして図書館が観光を意識した活動を行うことにより、観光客が図書館に行けば地域の情報が得られる、地域の文化を理解できると認識するようになり、地域の側も図書館を通じて観光客に情報を発信しよう、観光客が求めているものを探っていこうと考えることで、図書館が観光客及び地域による受発信の媒介役となる。観光客と地域とを結ぶ接点は、これまでにも、例えば観光案内所とか宿泊、飲食施設、イベントなどがあったが、それらはともすればビジネス優先志向になったり、観光客向けのよそ行きモードになりがちであったと。しかし、図書館は、地域住民が日常生活の中で利用している施設であり、さまざまな資料と職員を擁し、また公共機関、社会教育機関として公平性、客観性、信頼性を備えるなど、地域において独自の特性を持ってる。それで、今の観光客は、情報リテラシーが高くて、みずから進んで情報を得ようとする傾向にあると。したがって、こうした図書館の持つ特性を生かしたポジションに立つことにより、図書館が新たな地域のターミナル、いわゆる窓口として機能することが期待される。こういうふうに述べられていますね。ほいで、つけ加えて、図書館は、地域住民の営みを記録し、地域文化や伝統を資料として保存し、信頼できる地域情報を観光客に提供できる機関であるというふうに言われてます。 それで、いわゆる松本理論ですけども、これについて、図書館側というか、市の図書館側はどのような見解をお持ちですか。 ◎文化振興課長(畑尻賢三君)  当然、文化複合施設に設置される図書館につきましても、今おっしゃられたような現在の観光客に対応したニーズに応えられるような企画であるとか、また取り組みをやっていかなければならないと考えてます。すなわち、図書館が観光施設ではなくて、観光支援施設であると。観光客と地域とを結びつける媒体となるべきであるというふうな図書館であればいいのかなというふうに考えてます。 ◆4番(榎本鉄也君)  教育長は、どんな見解ですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  畑尻課長が言ったように、こういう機能は、ぜひ持たしたいなと思ってますし、松本先生のお話は私も聞かせていただきました。 今、議員おっしゃるように、新宮市の図書館、潜在能力が非常に高いです。今も、郷土資料2万冊を持ってまして、いわゆる我々、熊野学ということで、1月に明治大学で、東京で情報発信、熊野学フォーラム開催させていただいてますけども、我々、それの意味合いは、松本先生いわく、昔の熊野詣の御師であり、先達の役目を我々しておるのかなと。その中で、熊野の情報を、今のところ、図書館は熊野学のデータベースとしてなり得る、2万冊以上の資料を持っておると。それも、また索引とか、それをアイウエオ順にそういうふうにして、来た人に対して情報提供、レファレンスサービスができているということで、職員の資質も非常に高いかなと。十分こういった文化複合施設の中に入る図書館として、機能は十分発揮できるのではないかなというふうに期待もしてますし、確信も持っております。 ◆4番(榎本鉄也君)  今のその答弁を聞いていて、私が、もう一つここで言いたいのは、まさにこの松本理論ですね、この図書館といわゆる観光の融合ということ。これが、イコール熊野学センターじゃないですか。どういうことかというと、いわゆる図書館と観光が融合したらイコール熊野学センターになるじゃないですか。 熊野学センターというものがどういうものかというのが、なかなか出てこなかった。ただ、展示スペースをつくろうかという、そういうような、一つ、何ていうんですか、何かの場所をつくらなきゃいけないというようなイメージがあるんですけども、そうじゃなくて、僕は、この間、前にも言わせてもらったんですけども、熊野学センターという施設を図書館の中でシームレスに存在するという、こういう理論が成り立つんじゃないかなと。こういうイメージの複合施設であるべきではないかなというふうに、僕は思ったんですね。そして、いわゆる松本理論を聞いて、それを確信したわけですけども、どうですか、いかがですか。つくっていこうとしている側の意見は、どうでしょうか。何か反論ありますか。 ◎文化振興課長(畑尻賢三君)  熊野学という定義づけそのものが、当地方の自然・歴史・文学、あらゆる総体を含めて熊野学という総称というふうに考えております。また、そういう位置づけのもと、その調査であるとか、研究、資料の収集、また情報発信する。それに加えて、郷土学習を通じての教育普及、生涯学習のための活動となるということを目指して熊野学があるべきだと思います。 そういった中で、文化複合施設の中に図書館、ホール、熊野学センターという位置づけにはなっておりますけれども、全体が熊野学センターと、それを情報提供する場がホールであったり、また熊野学センターに今のところ計画しておる一般収蔵部分であるとか、展示計画部分であったり、そういったところの情報を得られる場というふうに思います。図書館については、その知の集積として情報提供、発信できる場というふうに考えて、全体が文化複合施設、熊野学センターというふうな位置づけがいいのかなというふうに考えております。 ◆4番(榎本鉄也君)  武雄市の図書館は、武雄市図書館と歴史資料館という名前二つ掲げてあるんですが、中へ入ったら、ほとんど歴史資料館という形がないんですよね。私は、熊野学センター、そしていわゆる新宮市立図書館と、そういう形であるべきなんじゃないかなというふうな、そういうイメージを持ったほうがいいんじゃないかなというふうに思うんですが、教育長、どうですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  今、お話聞いていますと、熊野学センターの部分は余りハードとしては要らんのじゃないかなというふうな印象を受けてるんですけど、私は、最近よく考えるんですけども、熊野新宮のまちをいうと、いろんな顔を持ってきて発展してきたと思うんですよ。信仰のまちというんですか、神話のまちですし、信仰のまちですし、時代的に言えば城下町である。それから、商業のまちで、100年前のすごい、日本の中での地方都市で輝いていたまちという、そういったいろんな顔を持って発展してきた新宮市のまちを紹介するには、やっぱり展示施設ですと、例えば季節ごとに神話のまちであるとか、信仰のまち、あるいは城下町を紹介していくと。あるいは、佐藤春夫記念館、西村記念館、あるいは歴史民俗資料館、あるいは熊野大学等々ありますが、そういったところと連携したところの特別展をやっていくとか、熊野学センターとしては、いろんなことの展開が考えられますし、やはり展示スペースも簡単な展示スペースじゃなしに、もちろん国宝は置くことはできませんが、それなりのしっかりした展示スペースが必要ではないかなというふうに思ってますし、それも、しかも各資料館とか、記念館とリンクするんであれば、それは無料じゃなくて有料といったことも考えなければならないんじゃないかなというようなことを最近考えております。 これは、ある意味、熊野学センターとしては、やっぱり県の補助金もらうことですし、しっかりとしたハード部分というのは明快にわかるように、全体、複合施設が、全体が熊野学センターと言えるんですけども、その中でもやっぱり熊野学の部分の凝縮した部分としての展示施設というのは必要じゃないかなというふうに思ってます。 ◆4番(榎本鉄也君)  なるほど。県の補助金というものがくっついてくるところにちょっと難しさがありますよね、何か形をつくらなければいけないというんですか。だけど、その県の補助金目当ての形づくりというのは、それはしないと思いますけども、そういうことにならないように、本当に図書館にもそういう一つの意味、熊野学の全体として図書館というのはかなりの意味を持つというか、魂が入るというか、そういう考え方でいっていただきたいなというふうに思うんですが、はい。 それで、きょうのこの質問の趣旨というのは、要するに図書館が観光施設となり得るかということなんですが、今の答弁を聞いて、図書館は観光の拠点となり得るというふうに結論づけていいかなというふうに思います。 そういうことで、この質問は終わらせていただきまして、最後の項目に入らせていただきます。 最後の項目は、機構改革についてというテーマにしましたけども、要は私がいつも言わせてもらっております庁内のガバナンスについてであります。 きのうも質問がありましたけども、地域包括ケアシステムと、それから都市再構築戦略事業、それから防災対策、三つ上げさせてもらったんですけども、これらはまさに新宮市として50年、いや、もっと、50年から100年の経緯とも言える本当に重大なプロジェクトであると思います。しかし、残念なことに、現状は責任の所在と指揮命令系統との庁内の組織体制に、私は、やや不安と疑問を感じております。 それで、地域包括ケアシステムについては、もう何度も一般質問で、きょうも言いましたけども、医療、介護、福祉、そして保健センターも含めた一体的な組織体制の確立を訴えてきました。これについては、きのうの質問で、そういう体制づくりをするという総務部長の答弁がありましたけど、それでよろしいんですね。一体的な医療、介護、福祉、そして保健センターも含めた一体的な組織の体制づくりというか、そういうことは今考えているということでよろしいですか。
    ○副議長(久保智敬君)  上路総務部長。 ◎総務部長(上路拓司君)  昨日も申し上げたところなんですけども、ただいま関係課が集まりまして庁内の検討連絡委員会を設けてございます。その議論が煮詰まった中で、そういうことの結論が出てくるのかと思っておりますが、私どもとしては機構改革も視野には入れております。きのうも申し上げましたように、それは、部の部分をさわるのか、課の部分をさわるのか、係の部分をさわるのかということについてはまだ結論には至っておりませんが、その方向性は持ってございます。 ◆4番(榎本鉄也君)  本当に、早急にその組織づくりというものを行っていただきたいなと思います。 ほんで、先ほどの質問の中にありました医療センターについては、要するに本当に医療センターの管理者というものをやっぱり設置することによって、今度はその組織、こちらの地域包括ケアシステムの組織の中での医療センターの代表として、そこに参画をするという形がとれるんではないかなと。できれば、その人がイニシアチブをとれる人物であれば、非常にいいんですけれども、そこまではまだ、たらればの話なので何とも言えませんけども、そういう組織づくりのためにも、やはり医療センターの管理責任者というものを明確にすべきではないかなというふうな私の考えでございますけども、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  組織の全体のことについての御質問と思いますが、きのうも、実行力がないとか、5年たっても何の改革もできてないとか、大変御指摘をいただいたところでありますが、しっかり頑張りたいと思います。 ◆4番(榎本鉄也君)  お願いしますね。 それから、次は防災対策なんですけども、私は、ここが、この防災対策、ここが一番の、市当局の弱点が露呈しているところではないかというふうに思っています。 きのうの質問にもありましたけども、大浜緑地とか、それから王子製紙跡地の盛り土の計画とか、それからこの間問題になりました津波避難タワーと、これはなかなかどうなっているのか、進みが余りにも遅いし、わからない。ほんで、それと、例えば大浜緑地とか、王子製紙跡地の事業というのが、コンセプト自体が、これは、いや、当局側がそんなことはないって言うけど、変容、変更してるんですよ、変動してるんですよ。で、それで王子製紙跡地の盛り土に関しても、そこにつくった、要するにモデル事業が市民にとってはあれが完成形だと思ってるんですね。あれは違うんだぞ、大浜緑地のモデル事業なんだぞと言っても、市民はなかなか理解できない。だから、そういう、一体何がそういうふうになってしまったのかという。何がで、まずだからしっかりとしたその事業の指揮命令系統、誰が、どこがイニシアチブをとってて、どこが責任の所在なのかというのが明確になってないんじゃないかなというふうに思うんですね。だから、要するに指揮命令系統と責任の所在の不明瞭さが引き起こしてると、僕は思っております。 これは、大浜緑地にしても、王子製紙の跡地にしても、本質じゃなくて、コンセプトって、その事業のコンセプトは防災対策じゃないですか。そうですよね。だけど、我々議会が質問に立つと、答弁するのは、全部、垣本都市建設課長なんですよ、渕上建設農林部長か。だから、そうすると答弁としては別に何の問題もないと思います。だけど、その事業の、何ていうんですか、事業の進め方というか、事業を完成させるプロセスにおいて、やはりちゃんと防災対策だと、防災のための事業というしっかりした柱というんですか、そういう部分が非常に曖昧に、曖昧じゃないんですよ、わかりにくくなってるから、だからやはりそれは組織の体制だと思うんですね。 それで、防災対策、防災対策課、この間も言わせてもらいましたけど、防災対策課が、今、本当は一番の花形部署なんです。だから、後にも言いますけども、文化複合施設を取り巻く都市再構築戦略事業にしても、防災という側面というものは必ず必要になってくるんですよね。まちづくりのためには、必ず、今、これから防災というものが根底になけりゃだめなわけであって、だからもうまさに花形部署なんですね。ところが、今は防災対策課ってのは、非常に真逆だと思うんです。今、見てもわかるですよね、あそこの旧職業訓練センターの地下へずっとおりていって、独房だ何とか言って、そのまたこっちの、もう一つ独房の中に閉じ込められているような、これはまさに耐震構造みたいな…… ◎建設農林部長(渕上崇君)  榎本議員から、建設主導じゃないかいう関係で、ちょっとそういう御発言なんですけど、これあくまで、ここで言わせていただきたいんですけども、私ども、ハード事業はやはり建設部門が前面に出る必要があるというふうに考えてます。ただし、方針とかそういう面では、榎本議員言われるように、防災部門としてこうだということがあると思います。それについては、部内、防災対策課、そしてまた企画政策部、そしてまた私ども建設農林部と、一体となって常に連絡し合って、協議してやってますので、その辺のところは御理解お願いします。 ◆4番(榎本鉄也君)  もう、何回もそれ聞いてますし、僕も理解しておるんですけど、ただ表に出てきている体制というのは、非常にそういう部分なんですよね。やっぱりちゃんと連絡とれてないですよ、実際。連携とれてないですよ。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  確かに、言われる部分も一理あるかと思います。ただ、大浜堤防の件にしましても、王子製紙跡地の件にしましても、やっぱり技術的な部分いうのが大半を占めていくということでありますので、今の防災対策課そのものでは、技術的な部分いうのは持ち合わせていないということですので、当然、連携する中で、技術的な部分は建設のほうで担っていただくということでやっておりますので、そういう部分も防災対策課のほうへ置くとすれば、技術職員そのものが非常に多くなってしまうというふうなことですから、その辺は連携を持ってやっていくというのが、今できる最大のことというふうには思っておりまして、そういう方向で進めておるということです。 ◆4番(榎本鉄也君)  なるほど。もう、ちょっと時間がないで、もう、わかりました。 でも、やっぱり防災対策というものをどんと前に出して、防災のまちづくりだという大きなビジョンの中から、そういう一つ一つの政策を組み立てていってもらいたいんですね。でないと、一つ一つの技術的なこととか、いろいろ出てくるじゃないですか。それはそれでいいんですよ。でも、全体から見たときに、これは何のためにここに堤防をこさえるんですかと。ほんで、ここに堤防をこさえるんだったら、何でここに津波避難タワーが要るんですかって、そういう話になってくるじゃないですか。ところが、今は、何遍も言って申しわけないけど、避難タワー一つ建てるのも、地質調査しますと、地質調査6カ所もやって、そこじゃないところに避難タワー建てようとしてるわけじゃないですか。そういうちぐはくなことをやってるということが、やはりその組織の形態上に問題があるんじゃないかという話なんですね。ほんで、だからそこの責任をやはり防災対策課が担うべきであって、ほんで、もう結論言います。 田辺市は、防災まちづくり課なんですよ、防災まちづくり課なんですね。だから、新宮市も、もうまちづくりなんです。そういう位置に、防災対策課を押し上げてもらいたいなと。それで、まさに具体的に言うと、企画政策部防災まちづくり課でもいいんじゃないかなと、僕は提案をしたい。 そこに、もう本当に女性の職員も登用して、役所の職員になったら、一度は防災担当課へ配属されたいなというぐらいの部署であるべきだというふうに、僕は思うんですね。そういうような体制づくりから、やっぱりまちづくりのビジョンというのが出てきて、ほんでその一つ一つの事業のプロセスの中に、きちっとした、何ていうのか、体制ができ上がれば、そのコンセプトも変動とか、そういったぎくしゃくとした行き違いなんていうのがなくなるんではないかなというふうに思います。 随分、時間超過しましたので、そういうことを、市長、しっかり考えていただいて、本当に今度の4月までに大きな組織の体制をとっていただきたいと、このように要望いたしまして、一般質問を終わらせていただきます。 ○副議長(久保智敬君)  暫時休憩いたします。 △休憩 午後1時44分--------------------------------------- △再開 午後2時27分 ○議長(松本光生君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △並河哲次君 ○議長(松本光生君)  5番、並河議員。 ◆5番(並河哲次君) (登壇) では、12月議会の一般質問を始めさせていただきます。 通告に従いまして、一つ目の世界の先進地、姉妹都市サンタクルーズ市というところから質問させていただきます。 10月2日から6日に、姉妹都市の40周年交流事業ということで、サンタクルーズ市のほうに僕は、直接、今回初めて行ってきました。市長、ここでは市長と教育長も御一緒で、本当に向こうに今回初めて行って、本当に直接サンタクルーズ市がいろんなことが進んでいるということをぜひ見てみたいなと思ってたので、非常に多くのことが学べてよかったなということと、でも、よかったなだけではもちろんだめで、いい部分をすごく発見してきたからには、何らか新宮市に生かしていけたらなと思いまして、紹介というところと、どうやったら新宮市に生かせていけるのかというところを考えるために質問をさせていただきます。 まず初めに、これまでそもそもサンタクルーズ市とどういう交流がメーンに行われてきているのかというと、二つ目のほうに書いてあるんですけども、配付させていただいた資料の。中高生の交流事業というものがメーンで、一応これは記録に残っているものということで、秘書課と教育委員会のほうからもらったんですけども、この10年で日本からは89人の中学生、高校生が行って、サンタクルーズからは122名の中学生、高校生の方が来て、どちらも1週間弱、1週間ほどの滞在でお互いに交流するというもので、合わせると200名以上が交流をしているということが中心だと思います。それ以外にも、経済交流ということで、サンタクルーズいろんなこと取り組んでいる方が来られたりということもありますが、メーンはこの中高生の交流事業です。これ自体は、すごく非常に中学生、高校生の大きな体験にお互いになっていいものだなと思うので、ぜひ継続して、かつ、もしもっとふやせるならふやしてやっていけたらいいなと思っています。 今回は、サンタクルーズに行ってきて、これ以外にもぜひいろいろ見習って新宮市で実現できたらいいことがあるんではないかなということでの質問なんですけども、その前に、まず市長と教育長に、実際にサンタクルーズに5日間ほど行って、見てきた感想という部分と、あとはこういうことを、ぜひ、もし具体的なところまでいってれば、こういうことをぜひ生かしていきたい、やってみたいということがありましたら、お話ししていただけたらと思います。 ○議長(松本光生君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  並河議員と一緒にサンタクルーズへ行けて大変幸せでございました。 ◆5番(並河哲次君)  ありがとうございます。 ◎市長(田岡実千年君)  私の一番の目的は、今回、サンタクルーズ市の100周年の式典に出席させていただくことと、あと向こうの議員さん、市長さんとの交流というのがメーンに行かせていただいたわけでありますが、本当に向こうも大歓迎、歓待いただいたり、大変いい交流ができたというふうに思っております。 ◎教育長(楠本秀一君)  私も、今回の公式訪問団に参加させていただいたわけですけども、私が出会ったサンタクルーズの人々、官民の方がいらっしゃるんですけども、一番強く印象に残ってんのは、自分たちのまちサンタクルーズ市は自分たちでよくしていこう、盛り上げていこうという意思と、それから意識が非常に強かったという印象を持っております。それと、やはりサンタクルーズ市、姉妹都市をたくさん持っております。ウクライナほか、スペイン、イタリア、そういった中で、やっぱり国際都市であるなという部分で、やはり我々行ったレストランでもウェルカム新宮シティということで、特別メニューということでメニュー表なんかもつくっていただいて、非常におもてなしの気持ちが強いなということ、それと安心・安全なまちですので、アウトドアが盛んにできるんでないかなということと、それと市民の芸術、創作活動が非常に盛んであるなということ、それは行ったときに、市民の方々が自分たちでつくったそういう芸術作品を展示して、それでよくわからなかったんですが、市内を二つのブロックに分けて、何百人かの人が出展してるんですね。そういったパンフレット、カタログをつくって、欲しい人はそれを買うとか、そういう非常にこう芸術活動盛んだなという印象があります。 それと、私、一つは、去年も中学生連れて団長として行かせていただいたんですけども、今回ちょっと行ったのは来年につなげるという意味で、どこかもっと参考になる点があるんじゃないかなということで、一つはやっぱり自然豊かなレッドウッドの森ですか、それから、今回、私が行ったときはなかったんですけど、そこの自然を大切に守るという、非常にそういうことをやっているんで、その辺なんか、非常に参考になりました。それ、私の感想です。 ◆5番(並河哲次君)  はい、ありがとうございます。 そうですね、僕も、田岡市長に一緒に行けてよかったと言っていただいたんですけど、僕も、どっちかいうと、この議場の場では、市長とか教育長と何かがんがんこう突っ込んでいってやるという感じなんで、サンタクルーズのほうでは、どっちかいうとリラックスして、真新しいものを見てお話ができたんで、そういう点では、僕も、非常によかったなと思っております。ありがとうございます。 そうですね、記念式典とか、あちらの市長さん、議員さんとの交流ということで、市長のほうは言っていただいたんですけど、それをまた、なので関係が確かに深まってというところから、さらにその関係が深まって、じゃ何をしていけるのかというところで進んでいけたらいいのかなと思います。 教育長のほうからは、実際に中学生の交流の中で向こうで見れるものということが具体的なものとしては言っていただいて、僕もレッドウッドの森には行ってきたんですけども、本当に身近に、何というか、屋久島みたいな感じで、巨大な木がぼこぼこんと立ってて、あれを体験できるというのは、非常にいい自然の体験になると思います。それ以外にも、僕も、芸術、アートでいろんな、個人で芸術なんか、絵を描いたり、いろんなものをつくっている方のところを見てきたんですけども、そういうのもまちを回りながら楽しめるという意味では、すごくいいなと思いましたね。ありがとうございます。 今回は、なので、それとはまたちょっと違う部分になるんですけども、僕自身が見てきて、これはぜひ新宮市で生かせれたらなということをお話しさせていただきます。 まず、一つ目の起業支援というところなんですけども、これは、一つ、今回、世界の先進地、サンタクルーズ市ということでタイトルにさせていただいたことにもかかわってくるんですけど、実は、この起業支援をするのに、ネクストスペースというところと、あとはもう一個、民間のところのワーキングスペース、いろんな人が来て働いている場所を見に行ってきたんですけども、クルザイオというところ見に行ってきたんですけども、そこのネクストスペースというほうには、何かきのうは、インドと、また日本の別の自治体から視察に来ていましたといって、そういうふうに、起業支援という意味で、サンタクルーズ市がアメリカの中でも雇用を生み出す将来性のある全米6位というふうになっていて、すごく注目をされているところで、そういった意味でも、世界の中でもほかの国からわざわざ見に来るところがあるぐらいの場所です。 この起業支援だけでなくて、世界の先進地という意味では、有機農業が非常に盛んで、それもアメリカの中では有数の場所だということですね。あとは、シリコンバレーではないんですけど、すぐそこにサンフランシスコがあって、本当に、実はホームステイさせていただいた方の奥さんのほうも60代の女性の方なんですけど、プログラマー、もともと会社で働かれてたというように、すごくITの先進地でもあるんで、本当に世界の中でもそういった起業支援や農業やIT、いろんなもので非常に進んでいる場所なのかなと思います。その中で、いや、そんなすごいところだから全然違うんだという話ではなくて、そういうすごいところだからこそ少しでも学んでいけたら新宮市もよりよくなっていくんじゃないのかなと思います。 この起業支援なんですけども、キーワードを幾つか上げさせていただいてるんですけども、そもそも起業支援何で必要かというところからいうと、そこ新宮市で言うと、仕事がなくて若い人が減っているということが、すごい誰の目にも明らかな状態という中で、企業を誘致するという方法と起業支援するという方法がざっくりあると思うんですけども、立地という中でなかなかこれまで新宮市自体も企業を誘致するというのがいろいろ苦労が多い中で、一つ起業支援というほうでもどんどん進めていったらいいのではないかなと思います。 ポイントとなるなと向こうを見に行って思ったのが、そのネクストスペースというところでもクルザイオというところでも、まずアドバイスをしてくれる人が常駐している、もしくは常駐している人以外にもアドバイス、起業するに当たっての計画であったり、あとはお金を支援してくれるスポンサーの探し方であったり、一緒に起業するパートナーを探すということであったり、それは、もう一個下に書いてるイベントというところでも同じようにノウハウの共有とか、アイデアの共有ということ、それだけじゃなくて、スポンサー探しも、パートナー探しもこのイベントのほうでもやってると。 あとは、直接行ってやっぱりよかったなと思ったのは、若い人が集まりたいなと思うような場所になっていて、それがおしゃれな雰囲気であったり、カフェで飲食もできる、飲食もリラックスしてできるということやったり、インターネットをふんだんに使える状態というところありました。それ以外には、サイズの異なる仕事場と書いてるんですけども、本当にカフェスペースの中で1人でやってみるというところから、何人かの部屋、それで大きな部屋というふうに人数が変わったり、事業が実際に進んでいくと、その起業支援施設の中でステップを踏んでいけるようになっていました。 それで、ということがポイントかなと思ったんですけども、新宮市のほうでは、これまで一応SOHOが、今、議会事務局になっているんですけども、SOHOのところで起業支援という意味ではやってたと思うんですけども、それは、ちょっと余り人が入らないということで閉じたんですけども、じゃそれをやってたのと、今回見に行ってポイントというのを比べてみると、場所はあったかなと思うんですよね。場所はあって、インターネットはつながってたかなと思うんですけど、じゃ例えば常時アドバイスをしてくれるとか、スポンサーとか、パートナー探しができたかなとか、イベントがそういうふうに、アイデアとかノウハウを共有できるイベントがあったかどうかとか、そもそもカフェになっていて、別に起業って思ってなくても来て使えるという、入り口として使いやすかったかどうかというような、いろいろ確かに閉じてしまったんですけど、じゃ今後もしやってもうまくいかなかったからやってみないのかというと、まだまだやり方を考えれば、やれるところはあるかなと思いました。市長、ちなみに、ここ見に行かれてどう思われましたか。ネクストスペースとかを見に行かれて、どう思われましたか。 ○議長(松本光生君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  2回目だったんですが、4年後に改めて行って、さらに進化をしてきている、活性化してきていると、そういうふうに感じました。だから、今、議員おっしゃったように、何いうかな、アドバイスできる方なんかがやっぱり私たちのまちにはいなかったんかなというふうに思っておりまして、なかなかああいう規模までいきなり持っていくの難しいと思うんですが、何か参考にしながら実現できたらなというふうには感じております。 ◆5番(並河哲次君)  そうですね、確かにアドバイザーさんの存在というのは貴重だと思いました。新宮にも一回アレクさんという方で、中小企業庁の方がお話に来てくれはったんですけども、本当にプロの方に常時アドバイスを聞ける状態というのは、すごくやろうと思う人にとっては心強いだろうなと思います。規模として、またあそこまでいくのは難しいというのは確かにあると思うんですけども、今回の質問の意図としては、いきなりサンタクルーズになろうという話ではなくて、向こうから学んで少しでもいい部分を実現していけるように、ちょっと考えてみたんですけど、そうですね、向こうはサンタクルーズ市自体がやってるわけではなくて、その商店街のほうにあって、商店街が協力してやっていたりとか、また民間のインターネットのプロバイダーの企業がやっていたりというとこなんで、そこでとりあえずそういうことを市としては例えば場所を貸してみるという、そういう今後あいてくる、もうあいてるような建物とか、あいてくるような建物があった場合に、そういう支援をしてくれる、起業支援をしてくれる企業や団体に対して場所を貸してみるというのは、シンプルにやれる可能性のあることかなと思います。 それ以外でいくと、ちょっとこの間、商工観光課の方ともお話ししたんですけど、そもそも起業しようという、思う人がそんなにいないかもしれないという話があって、なのでそこはそうかもしれないなと思うんですね。でも、かといって、じゃ今後どんどん雇用がふえていくのかといったらそうじゃないので、どうしても起業しようという部分は必要になってくると思うんですね。 というときに、例えば中学生のときとか高校生のときに、お祭りでもイベントでもいいと思うんで、起業の体験にはなると思うんですね、お祭りで例えばお店を出してみることとか。実際に、普通に高校の学祭とかだと、お店をがんがん出してはると思うんですけど、それをもうちょっと実際に商店街でもやってみたり、それこそアドバイザーにアドバイスを受けながらもうちょっと、例えば1週間やってみるとか、1カ月やってみる、夏休み中お店やってみるとか、何かそういうふうに交流事業じゃないですけど、中学生とか高校生のときから自分でお店やってみるという体験を積んでると、大人になって雇用先がそんなにないよねというときでも、そうや、自分でやってみるという方法もあるなということは、やっぱりイメージができるんではないかなと思います。 実際に、サンタクルーズでもやっぱり起業したいと思う人が多いのは、教育というところでもう既に子供たちに起業というもの、会社で働くというのもあるけど、起業というのもあるということを伝えているというのははっきり言ってはりました。あとは、イベントとかを通じて起業した人の話を聞けるイベントとかを不定期的に開催されていたりするということも今回行って、お話を聞けて、そのあたりも起業する、ネクストスペースへの場所をいきなりつくるというのは難しいかもしれないですけど、例えばじゃ場所を貸してみるとか、高校生の起業体験というものをしてみるとか、起業した人、新宮市内にも、何か、ことし、商店街で7店舗ぐらい補助を使って始まったとお聞きしたんですけども、そういうふうに、実は起業してみてる人たちもいるので、そういう人からお話を聞くという機会をつくっていけたらいいのではないかなと思いますが、そのあたりだと、市長、できそうではないですか、どうですか。 ◎経済観光部長(鈴木俊朗君)  今、議員るるおっしゃっていただいた部分で、実際、先ほど7店舗なんていうのは、私どもがやっております空き店舗補助等々を御利用いただいて、新たにお店を出していただいてる皆様方が実際にいらっしゃるというようなことでもございます。それと、またいわゆるそういうビジネスの体験あるいはショップの体験なんていうのも、たしか、今、新翔高等学校のほうもそういったこともやられてるというふうにお聞きしております。 それと、また、我々、実際よう動いてませんが、一つの商工のほうのアイデアとして、例えば商店街の一画、空き店舗をそういう起業したいという方のトライアルの場所として、例えば、何ですか、年数区切るのか、月数区切るのかわかりませんが、借りていただいて、そこで思うような起業の初期的なことをやっていただく。そこに関して、例えば商店街の皆さん方のノウハウでもって、その方を、例えば若い方を御指導いただくとか、そういうことも一つの方法としてあるというようなことで、アイデアは持っております。 ただ、ここサンタクルーズのネクストスペース、クルザイオ、私も一度行かせていただいたことありますが、やはりITを使った起業というのが向こうでは中心になってるというのが大きな特徴だと思いますので、それは、我々は、今、閉じてしまいましたけども、SOHOという形の中で一遍県費補助とかいただきながらですけども、トライしました。しかし、実際なかなか長続きしなかったというのが実際でございますので、そういうITでもっての起業と、そういうその空き店舗を利用しての新しいショップの展開というものとは、少しまだ若干方向が違うのかなと、そういうふうな思いはしております。 ◆5番(並河哲次君)  そうですね、ただ、ITの起業とショップの起業、ちょっと違うとは思うんですけど、起業という意味では同じで、ぜひそういう空き店舗トライアルの場所としてというのもぜひいいと思うんで、やっていただけたらと思います。 ITに関しては、この後のところで、ちょっと触れようと思ってたんですけど、そもそもやっぱりIT関係の人材がそこにいるかどうかということとかもかなり関係してくるのかなと思うんで、それこそ、そんなにたくさん人はいない中で、かといって、これからじゃITが全然なくていいのかという話だと、そうではないと思うんで、まさにそのあたりを、せっかくサンタクルーズ市が姉妹都市なんで、どうしたらいいかというのをアドバイスを受けながら進めていったらいいのかなと思います。 二つ目の、次は大学というところにいきます。 ここに、ぽんぽんと書いてあるんですけども、サンタクルーズ市が実は人口が6万人のまちなんですけど、何と2万人が学生で、大学もカリフォルニア州立のサンタクルーズ校というものと、それ以外にもカレッジが幾つかあって、すごく学生の多いまちです。これも、何でまた大学があるといいかというと、一つさっきと重なってくるんですけど、若い人が、少なくともその間は住むというところが一つと、あともう一つ、大学があるといいなと思ったのは、まちの課題とかを研究する、大学が研究する頭脳になったり、その実践していく場所になったりするという、そこが非常に大きな意味合いがあるのかなと思います。 ここに、今、大学どんなものだったかというと、向こうのカリフォルニア州のサンタクルーズ校に行ってきたんですけど、本当に世界中の人がキャンパスに行ったらいるという感じですね、ぱっと見ただけでも。それから、地域に、これは実際にIT系の企業を立ち上げるような人材をその大学の学校を卒業してなったり、あとは、向こうは有機農業が盛んなんですけども、そういう広大な農地が向こうに、大学のほうの農地があるんで、そこで学んだ人がまた有機農家になったり、あとは、そもそも農業してる人も、その大学でプログラムを受けれたりということで、人材輩出とかプログラムの提供という意味でも、すごく大学というものがいい形で動いてるなと思いました。 じゃ、これまた新宮市でという話なんですけど、いやいや、そんなものはという話がまずあると思うんですけど、これも、ただ若い人が住んだり、まちの課題を研究したり、実践したりする場所があるというのは、非常に大事なことだと思うんで、大学というものをすごくたくさんの人がいる、何千人、何万人の人がいる大きな組織というふうに考えなければちょっとイメージしやすいのかなと思ったんですけど、例えばさっき榎本議員の一般質問の中でも、なぎ看護学校って出てきてたんですけど、1学年40人で3年間ということなんですけども、小規模な、でも高校よりも後で進学できる場所ということで、身近にはイメージしやすいものとしては、そういうものがあるのかなと思います。 あとは、ちょっと昔の話になりますけど、それこそ新宮市出身の西村伊作さんは、ここじゃないですけど、東京で大学をつくったり、あとは、もうそれこそ、もうでっかい大学ですけど、近畿大学がそもそもあって、高校があってということなんで、すごく小規模、別に最初スタートとしては数十人というレベルでいいと思うんで、それでもそこで若い人が学んだり、まちの課題を研究していったりという場所があれば、すごくまちにとってはいいんじゃないかなと思います。 ちょっと、実際に調べてみたんですね、日本にはどんな、そういう小さいけども、まちがつくったみたいな大学あるのかなというのを見てみたら、幾つか実はあったんですよね。それで、一個見たのは、長野県のほうなんですけど、そのまま長野大学という名前なんですけど、もともとは本州大学という名前で始まっているんですけど、それは今の上田市という場所になってるんですけど、上田市になる前の塩田町というところやったらしいんですけど、人口1万6,000人の町の時代にお金の出資と土地の提供をして、それで公設民営で、それこそ1学年100名ぐらいの大学をつくって、それが、結構そこは古くて1966年から、でも今まで続いていて、もう完全に民営で黒字経営をしていて、今は公立大学法人というものに変わろうとしているようです。 公立大学法人というのは何かというと、これまでは公設民営で、私立でやってたんですけど、法人をつくって自治体から独立した形なんですけども、一応国から地方交付税で運営交付金というのをもらって公立の大学ということでやっていくという、そういうのがありました。それ以外にも、市とか県レベルでも、1990年代とか2000年代にも幾つか大学、東北のほうが多かったんですけども、大学が幾つかできていました。なので、教育長、どうですか、こういう大学と聞くと、ちょっとでか過ぎて無理という感じがあると思うんですけど、学べる場という場所は。 ○議長(松本光生君)  楠本教育長。 ◎教育長(楠本秀一君)  今のお話の感想なんですけど、昔、近畿大学の夜間ですか、たしかありましたよね、NTTの前のところに。大学の経営になりますと、やはりスタッフが要りますし、やはり施設もつくらねばなりませんし、これから少子化を迎えて非常に難しいんでないかなと。今、思うには、何ていうんですか、中上健次さんがつくった熊野大学が、私は、新宮ではやっぱり文化的な活動というんですか、熊野学を体験していただける、そういうものが発展していただければありがたいかなとは思うんですけども。これも、今からいろんな計画の中で、いろいろ可能性は非常にあると思うんですけど、ただ、文科省の認可をもらうような大学になるかとかが別問題として、そういった形での大学という名前の活動には期待したいな、文化的な活動には期待したいとは思ってますけども、私ども、新宮市が直接経営に当たるということは、非常に壁が高過ぎるんじゃないかなというふうな印象は持ってます。 ◆5番(並河哲次君)  直接経営するべきだって別に言い切ってるわけではなくて、市の中にそういうものがあって、それを市が何らかの形で支援できる状態でもいいと思います。今、スタッフとか施設ということで、なかなか経営が大変じゃないかということやったんですけども、そもそも大学というのは、学ぶところということで、工場が、研究施設が必要な場合もあると思うんですけど、そんなに箱に寄らなくてもいい場所じゃないのかなと思っていて、それこそ、今で言ったら、あいている校舎とか、例えば、今後取り壊されたりとかありますけど、あいてる校舎とかもありますし、あいている場所を別に使っていくとか、さっき榎本議員が一般質問されてたんですけど、文化複合施設が例えばできて、今もうできるという方向で進んでると思うんですけど、できて、その中で別にカリキュラムを提供していけばいいとか、市役所の例えばあいてる部屋でもカリキュラムを提供していけばいいという話なので、施設というところを、大学としてだけ使う施設というものを必ずしも考えなくてもいいのかな。全くなくていいかという話ではないですけど、ほかのものと共有して使っていくことは十分できると思います。 スタッフというところが確かに難しいところかもしれないんですけど、これも、考え方次第で、何を学ぶかというところで、一つ単純な例を挙げると、市役所のことを学ぶ、例えば大学とかだったら、ちょっと話が飛んじゃうんですけど、市役所の人が教えれますよね、という感じで、ある程度仕事とか実際にある専門の職ベースってなっていくと、大学の学生のために、だからその勉強のためだけに教えるというんじゃなくて、より実践的に学べる場所にするということであれば、実践している人が直接教えるという形がとれるのかな。それが、先ほど法人としては難しいと思うんですがという教育長の話やったんですけど、別に法人にこだわらなくてもいいと思うんで、そういうふうに何か仕事を持っている人から学んでいくという場所、そんなに高いお金を払って来てもらうんではなくて、例えば地域のために若い人が学ぶんだったらということで教えに来てくれるというようなところから始めてみてもいいんじゃないかなと思います。 熊野大学というのもあって、それが発展してほしいということやったんですけども、そうですね、この大学というところで、ここで注目している機能としては、まず若い人がこれによって集まったり、住めたらいいなということが1点と、地域の課題を解決していったり、研究していったりというところがやっぱりあるといいなと思うんで、その部分を意識して何らかの形をつくっていけたらいいんじゃないかなと思います。これも、本当にサンタクルーズのほうからアドバイスをもらったりしながらやっていくことも不可能ではないと思うんで、今のような考え方はどうですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  今、お話聞いてて、ちょっとピントずれるかもしれませんが、ちょっとこの間、市長とお話ししてたんですけども、和歌山大学のサテライトがこちらのほうに進出したいというようなお話を聞いてるんですけども、そういった形のほうが、そういったものを誘致するほうが手っ取り早いというんですか、というような気するんですけど、ちょっと誘致合戦がひょっとして新宮市出おくれてんのかどうかわからないですけども、そういう和歌山大学との連携というのは、十分視野に入れて、サテライトの誘致とかのほうが、我々としては非常に協力しやすいし、具体化しやすいんではないかなというふうに思うんですけども。今、議員のお話聞いてたら、何か市役所で、市役所大学、市役所のこと教えると、それが卒業のときに例えば卒業証書で、卒業として、大卒としての何いうんですか、そういうものが資格として有効になるかどうかというのは、ちょっとこうよくわかりにくい部分あるんですけども。いわゆる聞いてるのは、和歌山大学のサテライト、こちらのほうにぜひ進出したいということ、計画があるということ、そういったものを実現に向けてアタックしたほうがいいんじゃないかなというふうに思いますけど。 ◆5番(並河哲次君)  それは、何か今アタックされてるんですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  今、まだ計画段階で、詳しく私も聞いてない。生涯学習の関係で、そういう基盤というんですか、生涯学習の活動の基地として、ぜひ、紀南、新宮中心のとこへ進出したいという計画があるということで、この間、せんだって和歌山大学の学祭に新宮市の小学生の子ども会の活動してる児童が招待されて、学祭、ついこの間、行ったとこですけども、そこら辺が足がかりで何かできるんじゃないかなと。まだ、はっきりとしたことは、どこどこへ進出とかいうのは聞いてませんが、今から進出する計画ということは聞いてます。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました、はい。 そういうお話があるということで、もう絶対に新宮市で何か独自につくらないといけないという話ではなくて、若い人がいるということと、研究していける場所があればいいということなんで、そこは、それに合致すれば進んでいったら、ぜひ、いいんじゃないかなと思います。 ちょっと、どんどんいきたいと思うんですけど、その次なんですけども、キャリア教育というところも、またこれ学ぶべきところだなと思いました。これは、教育長にお誘いいただいて、市長と教育長と3人で、あとサンタクルーズの方もう一人と4人で行ってきたんですけども、ボケーショナルセンターというところがあって、そこはどんなところかというと、職業訓練のプログラムを提供しているところで、その地域の高校生がそれを受けられる、選択してどの高校に行ってても、それを受けられるというものです。なので、例えば新宮高校で勉強する内容があって、でも、それ以外にも職業訓練プログラムということで、通年で、例えばITのエンジニアに興味があるとか、農業に興味があるとか、そういう場合に、その科目を50科目ぐらいの中から専門的な職業の科目を選択して、それを通年受けれるというものです。先生がその分野のプロフェッショナル、実際にプロフェッショナルとしてやってる人が、先生としているということが特徴で、あとはキャリアカウンセラーという方がいて、自分の進路に関して高校生が相談できるようになっています。 これも、すごく重要だなと思ったんですが、これは、職業訓練というふうにはなってるんですけども、実際に高校の後に就職しようと思っている人も進学をしようと思っている人もどちらもいて、進学しようと思っている人にも十分役立つような内容になっていますということで、自分が将来どういうふうな仕事をしていこうかということを、具体的に、もう高校生の段階から具体的に考えられる。それで、相談をできる人がいる。それから、もうその後に就職をする人もいるんですけども、単純に専門的な仕事をする力がつくという意味では、とても重要なものだなと思いました。 今、こっちだと中学生のときに職業体験があって、高校でも会社でインターンをしてみるということをやってるところもあると思うんですけども、あくまでも一時的な体験というふうに多分とどまっていると思うんですが、これは、本当に年間を通じてプログラムを受けて、かつ常時自分の進路についてキャリアのカウンセラーということで、先生とはまた別の人というところからアドバイスが受けれる。これも、今、多分日本でも新宮でもすごい必要とされていることで、仕事というものがどんどん昔とは変わってきてたりする中で、簡単に親とか先生が多分仕事についてのアドバイスをするとか、もう難しくなってきているという中では、ぜひ取り入れていったらいいかなと思います。 ただ、これは、高校でされているものだったんですが、でも、向こうで実際に、じゃ中学生はどうですかと聞くと、新宮市だと小中学校にあると思うんですけど、高校生でこういう職業訓練に関するプログラムが受けられますよということを、中学生の段階で一応体験授業みたいな感じで受けることができて、中学生の中で知って、それで高校生でこの授業を選択していくというふうになってました。これは、実際にやっていこうと思うと、高校とか、その地域の企業とか、いろんな機関との協力が要るんで、あっという間にできるものではないと思うんですが、これも。ただ、今、大学とかでは、本当にこのキャリアセンターというものがどの大学にもあって、進路というものを、子供の進路というのを一緒に考えていく、支援していくという意味では、必須だと思います。 では、市レベルでできることとしてどんなものがあるかなというとこなんですけども、まずは、そうですね、機関として設けるのは難しい、プログラムとしてずっと授業を設けるのは難しいかもしれないですけども、これ一つとても大事だと思うのは、中学生とかの段階で情報のとり方というのを教えてあげる、キャリアを考えるという上での、自分のキャリアを考えていく上での情報のとり方というのを教えてあげることが大事だなと思います。具体的に言うと、今、インターネットが発達してきていて、すごく、例えば新宮にある仕事とない仕事とあると思うんですけど、子供の夢というたら、本当に多様だと思うんで、でも、インターネットが発達してきた中では、地域にない仕事でも自分で調べて、かつ今できるのは、直接、例えばその仕事をしている人に聞くということもできるんですね。 実は、この間、高校生で、プロのバスケットボール選手に、アメリカでバスケットをしたいという高校生がいて、その子といろいろ話す中で、じゃもうどうすればいいかわからないから、実際にプロの人に聞いてみようと言って、それで、今、日本で、バスケで田臥さんが多分一番有名なんですけど、その次にNBAでプレー、まだNBAのリーグまでいってないんですけど、そこに次にいこうとしている人に直接連絡してみようといって、とりあえずフェイスブックから連絡したけど返信はなくて、じゃ探して、その人の事務所を探して、事務所というか、スポンサーですか、を探して、そこに連絡したんですよね、その高校生と一緒に。そしたら、ちゃんと本人からということで返信があって、アドバイスとか、何か応援のメッセージとか返ってきたんです。ということが今はできる。日本のこの新宮にいても、本当に、例えばプロのバスケットボール選手目指したいと思ったら、アメリカでそれを本当に目指して今ばりばりやっている人に対して、1人の高校生が直接アプローチして、どうすればいいかというのを聞ける。 なので、そういう情報のとり方ができるということを、ぜひ中学生とか、もちろんいろんなスマホとかインターネットというのは子供によくない部分もあるということでいろいろ問題もあると思うんですけど、そういうキャリアとか夢を追う上でふんだんに使っていけるという、今、大人になっている人とはもう全く違う状況で、物すごい可能性が広がっているということをぜひ伝えていただけたらなと思います。これは、そういうふうにお願いしときます、はい。 次に、農業というところで上げさせていただいてます。 これは、サンタクルーズでは、非常に有機農業が盛んで、これが、じゃ新宮でもあるとなぜよいかというのは、地域でとれたいいものが食べれるということ、それから農地というものは、新宮市にも、熊野川町であったり、三佐木・蜂伏地区のほうであったりあるので、地域の資源を生かしていけるという意味でもいいものだと思います。向こうで見てきてよかった点というのが、ここに書いてあるんですけども、地元の農家とか、あと高校生も大学の農場で有機農業を学べるということで、ちょうどその大学の農場に行ったときに、高校生が放課後に農作業をしていて、ちょっとニンジンをもらって食べたりしてたんですけど、そういう大学行ってなくても、そこで学ぶことができるという場所がありました。 それから、スーパーに行っても、オーガニックの有機栽培されたものばかりのスーパー、生鮮食品だと100%で、加工品でも75%ぐらい、お菓子でも75%ぐらいがオーガニックのやつを使っていますというスーパーが何店舗も展開していたり、あとは地元の食材ということで、レストランとかがそれを使って、本当に多くのレストランがそれを使って、それを売りにしている。それで、地元のものを使ってから、レストラン、使い出してから有名になったレストランとかも幾つもあるということで、これもまだまだ新宮でできることかなと思います。 市でできそうなことという中では、去年、久保議員が学校給食のお米という形で質問されてて、農協のほうから、この地域のお米が学校に入っているということなんですけども、そこからさらに発展させて、お米以外の部分でも、野菜の部分とかでも、どんどん、例えば学校、それから病院とかでも使っていけるんじゃないのかなと思います。このあたり、学校とかで、お米からさらにそれ以外のものにもふやしていくというようなことというのは、これまで考えられたりしたことはあるんでしょうか。 ○議長(松本光生君)  宮本学校教育課長。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  学校給食で扱わせていただいてる食材については、地元の業者から納入していただくんですけれど、基本、地元産のものを入れていただくという方向でやってます。ただ、全ての食材が地元でそろうというわけではないんで、なければ県内、それでもなければ国内と、まあまあ、そうなってくるんですけれど、できるだけ地元産のものを使うようにということでやらせていただいております。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長坪井辰実君)  地場産ということで、絡んでですが、この新宮市周辺の取り組み状況としまして、地産地消を目指して新宮周辺地場産青果物対策協議会というのがございまして、新宮東牟婁管内でミニ産地野菜づくりを推進しております。現在の栽培状況は13品目、延べ324アールで30人前後の方が地場産の野菜を提供しております。 ◆5番(並河哲次君)  これも、そうですね。なので、新宮でも何かもっとこう、ここ、例えばレストランとかスーパーで、何かどこも本当に地元のものが使われているねとか、そういうのがわかるように、実際に使われ出したり、それが外から見てわかるようになっていったらいいなと思います。なので、学校も例えば実際に地元の業者から納入してというとこなんですけど、でも、実際は、じゃどうなのかというところがわかりにくかったりすると思うんで、何かそこをもっと子供たちに実際ここでつくられているんだよとか、そこに行って体験できる機会とかがあれば、より、ああ、地元のものでできてる、おいしいなということとかがわかっていくかなと思うんで、今、ちょっとずつ進められてるということなんですけども、もっとそれが見えやすいようにしていったらいいのかなと思います。 向こうは、スーパーとかレストランというところが、そこを全面に押し出して、それを売りにしていくという形をとっていたので、そういうふうにしたら、またそれによって売り上げが上がったりすれば、またそれをやってみようという人も出てくると思うんで、そういう循環をつくり出していけたらいいかなと思います。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長坪井辰実君)  今、議員おっしゃるスーパーとか、大規模レストランまではいきませんけども、今年度整備しておりますかあちゃんの店、これにつきましては、地元の食材を提供した食事、もちろん地元産の農産物の即売という形態をとっておりますので、熊野川町のほうを中心に無農薬・低農薬栽培がされていると聞いておりますので、そういう意味では、そこを利用していただければ、直接地場産ですよと。有機農業までいかなくても、無農薬・低農薬の野菜ですよという形のものは伝えれるのかなと思っております。 ◆5番(並河哲次君)  そうですね、かあちゃんの店も、今、本店舗というか、再建されているんですけども、ぜひそれが、本当にそこに行けば地元のものが買えるということで、もっとより広まっていったらいいなと思います。 それで、その農業というところと結構かかわるんですけども、次のThink Local First運動というところは…… ○議長(松本光生君)  一般質問中ですが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時17分--------------------------------------- △再開 午後3時36分 ○議長(松本光生君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 5番、並河議員。 ◆5番(並河哲次君) (登壇) 一般質問を続行します。 先ほどのThink local First運動の途中だったんですけども、これはどういう活動かというと、そのまま訳すと、まずローカルって地元ということなんで、地元のことを第一に考えようということなんですけど、どういうことかというと、ここのサンタクルーズで商売している人から物を買うとそこにお金が残って、またその商売している人の子供とかに使われますよということで、地元の物を買おうというような運動です。これは、地元の商店の何百店舗が会員になってて、行政とか町内会の協力も得ながら、例えばラジオであったり、パンフレットであったり、あとは店舗にそういうThink local Firstと書いてあるシールをあっちこっちの店舗に張られていて、そのことを発信しているという運動です。 これが、この地元で買うことがいいとはわかっていつつ、今はインターネットとかも便利になっているんでそこで買ったりとか、大きなスーパーで買ったりとかということが一般的だと思うんですけども、そこでこの運動をやることによって地域で物を買えるようにということで、ここでポイントだなと思ったのは、実際に調査結果がありますっておっしゃってたんですよね、例えば1ドル、大きなスーパーで何かを買うと68%が地域の外に流れるけれども、地域の商店で買うと70%が地域の中に残りますという。そういう調査をしていて、その根拠をもとにやっている。地元で買うということをやることによって、国の不況とかにも左右されない地域をつくっていこうということで、この運動があるということです。 そうですね。いきなりこの運動、ちょっとずつ大きくなっていったらいいなと、こういうものが市でも始まってとは思うんですが、ここのその根拠が一応ある、その調査をしているということがすごくポイントなのかなと思ったんで、こういう実際に例えばその地元で使われたり、その大きなスーパーで使われたらお金がどういうふうになるかという調査というのは、何かこれまでにあったことはあるんでしょうか、特にないですか。 ○議長(松本光生君)  鈴木部長。 ◎経済観光部長(鈴木俊朗君)  そういう調査は、今までにやったことはございません。ただし、プレミアム付共通商品券、商工会議所が中心にやっていただいておりまして、私どもも事務費の補助をさせていただいたりしておりますが、10%補助をさせていただいておりますが、そこの例えば使い道等々については、毎年毎年、追跡調査等々をやっておりまして、いわゆる市内の商店街でお買い物いただくというようなことでございますので、それなりの効果というのは大体出ているというふうには思いますが、今、議員がおっしゃったような区分けでの調査というのは経験がございません。 ◆5番(並河哲次君)  これは、ぜひこういうはっきりと数字にあらわれてくれば、それは、やっぱりじゃ地元で買ったほうがいいねというふうにもなってくると思うんで、そういう調査をするということもぜひ検討していただきたいと思います。 そのこういった調査というところと、あとはやっぱりサンタクルーズで思ったのは、その地域、サンタクルーズでしか買えませんよという感じで、やっぱりそのデザインとかだったり、独自のものをつくっていってるというのも実際にはあったので、地元でつくられてるからそれだけで、みんな、買うかというと、そうではないと思うんですよね。そこの実際の独自のものだったりしないと買ってもらえないと思うんで、そういうところもサンタクルーズからどんどん学んでいったらいいところだなと思いました。 ちょっと、五つもあったんで、ばあっと駆け足になってしまったんですけども、本当にサンタクルーズというところから、これだけじゃなくて、実は商店街のことだったり、観光協会のことだったり、まだまだあって、そんなに一遍に何もかも進めることは難しいと思うんですけども、せっかくこういう先進的な都市、まちが姉妹都市で、そこからいろいろ教えていただくことができるんで、本当に一つずつ取り組んでいけたらいいのかなと思いますが、市長、いかがですか、これ。 ◎市長(田岡実千年君)  本当に、もう40年の姉妹都市で、大変古い歴史もあります。特に、中高生の交流が大変盛んで、この部分、すごくいいことでありますので、それに加えて、きょう、議員が提案していただいたところも、今後さらにお互いが参考にして、また取り入れられたらなと思いますので、また研究したいと思います。 ◆5番(並河哲次君)  これまでもいろいろあったと思うんですけども、本当に実際に進めていけるようにしていただきたいと思います。僕自身も直接行って見て来たんで、また担当の方ともお話しして、ぜひやっていきたいと思います。 では、次に、2のほうに移っていきます。 市の財布は黄信号というタイトルなんですけども、一つ目の新庁舎と文化複合施設を財政シミュレーションから考えるということで、しばらく連続しているんですが、財政のことについて、それに大きく影響を与える、今建てられようとしている庁舎や複合施設と絡めて質問していきたいと思います。 まず、初めになんですけども、きょう、その新庁舎の入札ということだったんですけども、現時点でわかっていることとか、発表できることというのはありますでしょうか。 ○議長(松本光生君)  小谷財政課長。 ◎財政課長(小谷充君)  本日、1時30分より水道事業所において入札の執行を行いました。 結果といたしましては、応札社が1社でありましたので、入札が不調に終わったという状況を担当者のほうから報告をいただいております。 ◆5番(並河哲次君)  入札が不調だったということなんですけども、その場合、どうするかって、まだきょう決まったばっかりなんで、あれなんですけども、一応段階的にはどういうふうにしていくということになるんですか、その。 ◎財政課長(小谷充君)  今申しましたように、先ほど結果が出たばかりですので、これから庁内で市長を初め関係課等も含めまして協議等を行っていきたいというふうに思っております。 ◆5番(並河哲次君)  はい、わかりました。 1社あったけども、決まらなかったということです。そのあたりも含めて、質問していきたいと思います。 まず、この2枚目のほうにいくんですけども、今回、市の財布黄信号ということで、心配、財政のことの話です。いきなり財政破綻ということで書いてあるんですけども、財政状態が悪くなっていって、赤信号になった場合というのが財政破綻ということだと思うんですけども、まず、どんなふうにしてそうなるのかということをちょっと考えてみました。 実際に財政破綻したまちというのはすごい有名な北海道の夕張市で、平成19年になっています。それで、実際に国の管理下に入って、病院とか図書館がなくなったりとか、人件費の削減の中で職員がもう半数になっていったり、住民サービスがその分低下したり、すごく大変ということで、その中で新たな動きも起こっているとは聞いているんですけども、そういった状況ということです。 それ以外にはまだ財政破綻したところはないんですけども、10月にニュースになっていたのが、千葉県の富津市というところ、人口4万5,000人で新宮市と比較的近いサイズのまちなんですけども、ここが平成30年に財政破綻するおそれがあるということで、ニュースになっていました。これが、どういうふうにして財政破綻してしまう、おそれということは、その先がちょっと見えているということなんだろうと思って、この富津市のことをちょっと調べてみました。 10というページ、この右のページ、富津市の中期収支見込みというのは富津市が公表していたものです。これは、財政の収支、黒字、赤字の推移ということなんですけども、平成22年から平成31年まで、それで平成26年まではぎりぎり黒字、平成25年が4億5,000万円の黒字、でも平成27年度以降は3億2,000万円、6億5,000万円、5億5,000万円という形で赤字になるという収支の見込みということで公表されていました。それで、プラスこれとセットで文章もあったんですけども、その次に11というところに書いてます、平成27年から平成31年までの5年間の財源不足額が28億円出ると。 それで、2番目、平成26年度末の財政調整基金の残高、市の貯金の残高が、わずか1億5,000万円。 それで、3、実質赤字比率は、平成29年に早期健全化基準を超え、平成30年には財政再生基準、夕張市と同じですね、を超えになってしまう見込みですというふうに公表されていました。 ここに出てくる実質の赤字比率というものが、財政の指標の財政破綻とかをはかられる財政の指標の一つなんですけども、実際、赤字比率が平成30年に財政基準を超える、要するに20%を超えるので、財政破綻になるおそれがありますということでした。 それで、要するに財源の不足額が出て、基金が減っていって、実質赤字比率が高くなって破綻しますということだったんで、実際に財源が不足したり、基金が減ったりすることによってどうやって実質赤字比率というのが高くなってしまうのかというのを気になったんで、これはもう、こっちは公表されていたものではなくて僕が計算をしたものです。公表されていた数字をいろいろ当てはめていって計算をしたものです。見方としては、一番左が年度です。それで、次の行が財政調整基金、減債基金、市の貯金と、借金を返していくための貯金の合計額をここに書いてます。平成26年には1億5,000万円になってて、平成27年度にはもうなくなりますということです。 それで、その次の標準財政規模というのは、この実質赤字比率を出すための数字なんですけども、これは、平成26年度以降はわからなかったんですが、標準財政規模に関しては大きな変動はないものということだったので、平成25年の数字を当てはめました。 この歳入歳出差引額というのは、実際に赤字か黒字かというものですね。これは、上の図のやつと同じ数字をここに当てはめてます。 そこから計算して、実質赤字比率を出しているんですけども、この計算だと平成30年にこのマイナス15.93%になって早期健全化基準というところを超えて、平成31年にマイナス21%で財政再生基準なんですけども、なので、僕の計算は富津市が発表しているよりも1年おくれているんですけど、これは、多分標準財政規模が勝手にずっと同じというふうに当てはめているんで、その変化がアップ……、小谷課長、お願いします。 ◎財政課長(小谷充君)  はい、すみません。並河議員が今おっしゃったように、資料をつくっていただいてるんですけども、私のほうでも先ほどちょっと計算をしてみました。そうしますと、並河議員はその実質収支のところで平成27年度以降のところなんですが、歳入差引が3億2,400万円がありますね、その右が1億3,994万6,000円と出しておりますけれども、これはあくまでもその年度での実質収支を出すものですので、前年度のこの黒字額ですか、平成26年度のこの4億6,394万6,000円を相殺しているんですね。相殺するんではなくて、ここで一旦終わりまして、それで平成27年度から、これもうずっと赤字が続きますので、この平成27年度以降の赤字の累計額が出てくるわけなんで、そういたしますと、最初の富津市が出しているように、平成30年度には20.16%というマイナスの実質赤字比率が出てきますので、平成30年度での財政再生団体になってしまうということになると思います。 ◆5番(並河哲次君)  ありがとうございます、はい。 1カ所間違いがあったのでずれたということで、今、小谷課長がおっしゃっていただいたようにすると、やはり平成30年で財政再生団体になるということです。 これを、この表を見ますと、要するに基金がなくなっていくということと、それに伴ってこの歳入差引のほうで赤字になっていって、それで実質赤字比率がふえて、財政再生基準に達してしまうということなんですけども、本当にこの基金がなくなってからが、既にここまでなくなってしまっていたということがもう大きいんですけど、この平成27年に、来年度に基金がなくなって、財政再生基準に達する平成30年まで3年なんですよね。たった3年で、もうこの歳入歳出差引の赤字の額が積もっていってしまうということで、次の裏側になるんですけども、この富津市のほうは、これまでそんな財源不足を基金で埋めたりして、その歳入歳出の差引を黒にしていたと。でも、基金がなくなってしまったらすぐに実質のこの赤字が積み重なって、それでわずか基金がなくなって3年ほどで財政再生団体になってしまう可能性があるということで出ていました。これが、今の富津市の状況です。 ここで、これまで心配してずっと言わせていただいてた新宮市の財政が出てくるんですけども、この新宮市のほうの、もう8月に財政シミュレーションのほうが出ていまして、今の段階で計画している事業などを入れていった場合に、この14ページのように、新宮市のほうでも財政調整基金と減債基金、ちょっと2行になっていてわかりにくいんですけど、平成25年から平成36年度まで書いていっているんですけども、平成29年あたりから、この基金を毎年3億円、2億円、7億円という形で取り崩していくようなシミュレーションになっています。 この下に平成36年度の残高が、前回の11月で増額となった庁舎の影響も加えると2億5,000万円になるということになります。 ここで、この状態がよくないと思うんですけども、というのは、やはり先ほど富津市の基金の減少というとこ見ていったんですけども、基金が2億円、1億5,000万円、ゼロってなったすぐに、この歳入歳出差引で赤字が膨れていって、この平成25年度から5年で財政再生基準に達するということです。 なので、言いたいこととしては、この今のシミュレーションの状況、これをもちろん市としてもこうならないようにしていくということだと思うんですけども、今、市が10年間で見ているものをしていくと、この今の富津市のような状態になる。今、財政破綻をあと数年でしてしまうという富津市の状態に、新宮市も、このまま10年、今シミュレーションで見込んでいるものをそのままやるとなる危険があるということがわかると思います。こういう見方ができるかなと思うんですけど、いかがでしょう。 ◎財政課長(小谷充君)  今、議員おっしゃっていただきましたけれども、本年8月に議員各位にお示ししました財政シミュレーション、今後10年間のシミュレーションでございます。議員おっしゃいましたように、基金の状況といたしましては、こういうような形で財源を調整する基金が不足をしてしまうという状況が見えております。 そういったことからもしまして、この10年間における、この期間内において大型事業等がございますけれども、その他の事業も含めまして、さらにまた収入の確保や事業等、歳出の見直し等を一層図って、この10年以降においても健全な財政運営ができるように取り組んでいかなければならないというふうには思っております。 ◆5番(並河哲次君)  やはり、これを踏まえて、今後見直しを図っていかなければならないということで、9月、11月のときにも、非常に厳しい基金の残高で集中と選択で絞り込みを行っていかなければいけないということでお答えいただいています。今も、それと同じ状況ということです。 ですので、ここからなんですけども、まず、この状況で現時点でもこの状態はよくないという状態なんですけども、さらに、今、きょう、庁舎が34億円に増額した後だったんですけども、決まらなかったので、今後まずどうなっていくかというところ、それから文化複合施設のほうについても55億円というふうなことになっているんですけども、それでおさまるかどうかというところでは定かではない状態です。 さらに、ここの財政ちょっと気になったのが、市営住宅についてなんですけども、築50年が経過している公営住宅で、大きいもの、3階建てとか4階建てのものも五つぐらい実はあって、そのあたり、市営住宅全体としては700、800戸ぐらい、797戸ある中の耐用年数をもう過ぎているというものが一応30%ということで、市のほうで出てるんですけども、このあたりはこのシミュレーションのほうにはどう入ってきているんでしょうか。 ◎財政課長(小谷充君)  市営住宅についてのことでございますけれども、所管課の管理課のほうでは、市営住宅の長寿命化計画というのを平成25年2月に策定しております。その中では、廃止や建てかえ、長寿命化等についての今後の取り組みを計画したものでございますけれども、先ほど議員おっしゃったように、築50年以上たつ住宅がかなりあります。そういった中でありますけれども、現在のシミュレーションといたしましては、全体的な財政計画から団地1棟の建てかえを、この10年の間でのシミュレーションに見込んで組み入れております。 ◆5番(並河哲次君)  団地1棟の建てかえがシミュレーションに入ってきているということなんですけども、その築50年たっているものだけでも5棟、3階建てや4階建ての大き目のものが5棟あるということなんで、それこそ建て直し、耐震のためにということで庁舎が建てかえられるんですけども、そのあたり、耐用年数を過ぎてて、もう昭和56年より前の市営住宅もたくさんある中で、それがシミュレーションに今のところこの財政状況でいくと1棟しか入れれないという状態なのかなと思います。ですので、このシミュレーションでこのままいくと、よくない上に、さらにここにまだ本来であれば、もっとやっていきたい事業というのはあるということなんですね、市営住宅の更新だったり。 ですので、これを市長からは9月の段階ではこのシミュレーションで実質公債費比率が18%を超えていない、超えることがなく進んでいくので、一安心という言葉もあったんですけれども、やはり基金がどんどんなくなっていく、そしてそのままいくと、また別の実質赤字比率というほうで、また財政的にはすごく悪くなるというふうになっています。 なので、この中で、ずっとちょっと9月とか11月の答弁というのをもう一回見直させていただいてたんですけども、集中と選択をしていくという形で、市長も、財政課からも、上路部長からもお話があるんですけども、間違いなく集中と選択を今しないといけない状態なのかなと思います、このままいかないために。その点について、その何を選択して、何に集中していくのかということを改めて教えていただきたいんですけども。 ◎市長(田岡実千年君)  今、計画して実行しようとしております例えば市庁舎の建てかえでありますとか、文化複合施設の整備はやらなければならないというふうに、そちらへ集中すべきだというふうに思っておりますし、また毎年、この土木費、予算書見ていただいたらわかると思うんですが、毎年毎年その道路を直したり、投機的経費というのも結構かかっておりまして、そのあたり、どうしても必要なところは事業をしなくてはなりませんが、先延ばしをできるようなところを選択といいますか、先延ばしできれば、その分ちょっと後年のほうに延ばしながら、この財政のバランスをとっていく必要があるというふうな意味で、集中と選択ということをこの間から言わせていただいております。 ◆5番(並河哲次君)  道路の改修とか、そういったところだということなんですけども、それで十分にこの財源というのは確保されていくんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  道路の修理だけではなくて、その投機的経費いろいろありますので、そのあたりを見ながら、財政シミュレーション、毎年毎年これ動きますし、極端に言えば何カ月かで結構動いたりしていきますので、余り20年後、30年後のシミュレーションはつくりにくいですが、10年後のシミュレーションというのはしっかりとつくっていきたいというふうに思っております。 ◆5番(並河哲次君)  いろんな投機的経費を削っていくということなんですけども、ここに、そうですね、その財政シミュレーションでいくと、例えば復興の関連の対策事業とか、復興公園の関係とか、あと大浜の緑地整備事業で6億円というふうに一応ここに、仮かもしれないですけど、入れられてるんですけども、このあたりというのは、もうこのまま、一応、今の段階ではこれでいくということですか。 ◎財政課長(小谷充君)  今、シミュレーションしているのは6億円という形で事業費を上げておりまして、その財源としては一般財源という形で出しておりますけれども、これも、今後、午前中の一般質問の中でもありましたか、わかりませんけれども、事業自体は、今後要望活動とかしていく中で動きが出てくるということもありますので、この8月の時点でのシミュレーションにおいては、こういう形のものでございます。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました。 あと、戻るんですけれども、市営住宅がその古いものがかなりあるんですけども、それがこのシミュレーションの中では1棟ということなんですけども、それは、市のほうではそれこそ耐震の関係も含めてやらなければならないということはないんですか。市長は、その辺はどういうことで思っておりますか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  一つ議員のほうにおわかりいただきたいのは、今回12月議会で出させていただいた合併特例債の期限延長を出させていただいたんですが、それは平成32年度までということで、東北の関係で5年間延長されました。 それで、今、特進プロジェクトで進めている各事業の大きな財源が、この合併特例債という財源になっております。これを財源のもとに事業を組み立てておりまして、なおかつ、この間、議員説明会でお話しさせていただいたとおり、都市再構築戦略事業という交付金事業も国交省のほうで5年間の描いた絵をお認めいただいたと。そういったもろもろの財源を加味しながら、財政課とも協議はさせていただきたいと思いますが、庁舎の関係も、きょう、僕も先ほど聞いたんですが、財源の問題もありますので、その辺は一つ一つ庁内で議論をさせていただいて、それで市長の指示を仰ぎながらその適正な財源の確保と、それで財政運営ができるように進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ◆5番(並河哲次君)  合併特例債の期限が平成32年ということで、それは僕のほうも一応知ってはいるんですけれども、ただ、その中で事業を、今、市長が集中と選択という形で庁舎と文化複合施設を進めていくというふうにした場合に、後々財政的にすごく影響が出てくる、この基金を取り崩さないといけないであったり、すごく財政的に影響が出てくるので、その事業のやっぱり中身、僕自身、何回かいろんな形で庁舎の別な形とか、複合施設の別の形とかを提案させていただいてたんですけども、その額自体を抑えるために。そのあたり、その庁舎とか複合施設をどうしても進めていくということがあるにしろ、ここまでシミュレーションの状態も決してよくはなくて、さらにまた庁舎とか複合施設も膨れていく可能性があるという中では、その中身をやはり改めてそのサイズで、今、まだ文化複合施設に関して検討中だと思うんですけども、いいのかというのをより真剣に検討していかなければいけないと思うんですが、複合施設に関して言うと、例えば8,000から1万平米で考えるというふうなところになってると思うんですけども、このあたりは、もう今後も動かない状態ですか。 ◎市長(田岡実千年君)  複合施設となったら、最低、私は8,000平米は必要かというふうに思っておりまして、それ以下になったら、もうこの単館といいますか、複合施設になり得ないのじゃないかなというふうに思っておりますので、今回設計の発注において8,000から1万平米ということにさせていただいているところであります。 ◆5番(並河哲次君)  単館になってしまう、8,000平米以下だとということなんですけども、そこも実際にその庁舎、複合施設というもので、一番、集中と選択といっても結局限界があると思うんですね。どうしてもやっていかなければならないものもほかにはあって、なので、ここがもうこれ以上膨らんでいくということになれば、そこは改めてこのサイズというものもどうするかというのを考え直していただきたいと思います。というのは、このままだと、先ほど説明させていただいたように、このままいくと富津市のような形で、後々どんどん厳しい状態になってしまうということがあるからです。 その次、引き続き財政の点なんですけども、この公共施設の、今、庁舎と複合施設に関してお話しさせていただいたんですけども、公共施設の総合管理計画というものをつくらないといけないというふうになっていて、これは6月議会のときに少し触れさせていただいたんですが、市としてはそのときは、この計画はまだいつつくるかは決めていないということだったんですが、この総合管理計画は、現段階ではいつつくるということで考えられていますでしょうか。 ○議長(松本光生君)  小谷財政課長。 ◎財政課長(小谷充君)  議員おっしゃいますように、6月議会ではそのように回答したと思っております。この管理計画につきましては、本年4月に国から示された通知でございます。その中ではできるだけ速やかに策定に取り組むようという形で通知が出されております。 また、この管理計画を策定する経費については、財政措置がとられておりまして、平成28年度まで特別交付税が2分の1財政措置されるということもございますので、財政課といたしましては、来年度の平成27年度から取り組んでいきたいというふうには考えてございます。 ◆5番(並河哲次君)  この公共施設等総合管理計画、平成27年度に取り組んでいきたいということで考えられているということなんですけども、これが市の持っている全ての建物であったり、道路であったり、水道関係のインフラも全て含めて、財源の見込みと維持管理費、更新費がどの程度かかるか、それからここに書いてありますように、人口についての見通しを踏まえて、人口が例えば減って利用需要が減るようだったら、その施設の、公共施設の数量の適正規模はどのぐらいかとか、公共施設の数とか延べ面積の目標を記載していくというものなんですけども、来年度ということで、ぜひ来年度に向けて考えられていることなんで、ぜひつくっていただきたいと思います。 この計画期間ということは、一応10年以上でないといけないというふうになっていると思うんですが、ただ、より長いほうがいいというふうにも書いてあると思うんですけども、これは、今、新宮市のほうではこの期間どのぐらいで考えられていますでしょうか。 ◎財政課長(小谷充君)  今、議員おっしゃいましたように、少なくとも10年以上の計画を出しなさい、つくりなさいというところでございます。また、その指針の中におきましては、人口等の見通し等も出していかなければなりません。それにつきましては、30年程度が望ましいということであります。 そういったことも勘案いたしまして、現時点においては、10年以上30年までの計画期間として、この管理計画を策定していきたいというふうに今のところは考えております。 ◆5番(並河哲次君)  10年以上30年までということなんですけども、できれば30年、もっと長く立ててるところもあると思いますので、できれば長い30年というところで立てていただけたらと思います。 先ほど、市長もその財政シミュレーションのほうでは、20年、30年のシミュレーションをしていくのはなかなか難しいとおっしゃったんですけれども、この公共施設等総合管理計画というところでは、実際に建物を建てたら何十年というふうに使っていくものだと思うんで、この長いスパンで考えていただけたらと思うんですが、市長、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  計画づくりというところで、管理していくのは大変大切だと思っておりますので、そういうところをきちっと管理計画すべきだというふうに、私も思っております。 ◆5番(並河哲次君)  期間的には長いほうがいいかなと思うんですけども、その点はいかがですか。この総合管理計画に関して。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  確かに、長いものについては、当然長い管理計画、期間というのは必要かと思いますが、その施設によると思います。 先ほど、集中と選択という部分もありましたけども、そういったものを加味して、今が一番、その集中事業ということで集中しているという時期なんですが、これは今後財政的なことも加味する中では、今後の選択ということも含めた中での総合管理計画というものが大事になってくるというふうに思っていますので、物によって短いものもありますし、長いものも出てくるという、そういう中で全体的にどの期間が一番新宮市にとって管理していきやすい、あるいは財政的な面を見て管理していくのがベターなのか、そういうことを見ながらやっていく必要があるというふうには思っています。 ◆5番(並河哲次君)  今、副市長、物によってということでお答えいただいたんですけども、この公共施設等総合管理計画の後に多分個別計画という、その、物によっての多分計画を立てることになると思うんで、この管理計画自体は、ある程度本当に個別ではなくて、どちらかというと全体的なものだと思うんで、総合管理計画という中での期間というのを今お聞きしたんですけども、それを長目に設定していただけたらいいんじゃないのかなという……。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  その辺についても、これから十分協議しながら進めていきたいと。今何年ということはお答えしにくい状況ですので、その辺は十分検討しながら進めていきたいというふうに思っています。 ◆5番(並河哲次君)  わかりました。 では、意見として…… ○議長(松本光生君)  並河議員、もう時間です。 ◆5番(並河哲次君)  はい、わかりました。 ちょっと、時間が来たということなので、意見としては、長いほうでお願いしたいということでお伝えしておきます。 時間来ましたので、最後なんですけども、この公共施設等総合管理計画というのは、全ての施設を見て計画を立てていくというものなんですが、来年度つくられるということで、これ例えば文化複合施設に関して言うと、設計ができるのが平成28年度だと思うんですが、ここの公共施設等総合管理計画の中には、一応人口の見通しを踏まえて、その利用需要も考えて、施設について考えなさいということで書いてあるんですけども、この公共施設等総合管理計画というものが文化複合施設に対しての影響を与えていくものかどうかを確認したいんですけども。それで、僕は、これは全ての施設に関してなので、この計画の中で複合施設も考えていくべきだと思うんですが、いかがでしょうか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  先ほども、少しお話しさせていただいたんですが、特進プロジェクトを推進するに当たって、その中で有利な財源がないのかどうかということで、プロジェクトをつくって進めてまいりました。そのプロジェクトの中で、都市再構築戦略事業という交付金を国交省でお認めいただいて、それの平成30年までの新宮市のほうで出した申請書に、計画に許可をいただいたということであります。 ただ、その都市再構築戦略事業の交付金をいただくためには、議員説明会の中でも説明させていただきましたが、立地適正化計画というものをつくらなければなりません。これは、平成28年度から平成30年度までの間に決められたものをつくらないといけないんですが、これについては、人口が減っていく前提の中で何とか人口密度だけは確保しようと、そういう計画になっていまして、公共施設あるいは居住区域などのそういったものを誘導するための計画であります。 それで、この計画を、中心市街地という計画、大ざっぱに言えば、なるんですが、その中に当然網羅していかなければいけないものがたくさんあります。一番大きな問題が、榎本議員言われてました防災対策の関係、それで今言われてます公共施設の長寿命化の関係、まちなか整備、その文化複合施設を核としたまちなか整備を何とか推進プランをつくらなければいけないという問題。あとは、その今種々進めております特進プロジェクト問題、いろんな問題が出てきますので、その立地適正化計画を今担当者レベルでプロジェクトをつくっております、その都市再構築戦略事業をそのまま移行しまして、ちょうど関係課8課で組んでますので、そのまま立地適正化計画で一緒になって何とか平成27年、平成28年の間でいろんな形で考えられないかなということも思っておりますので、その辺は御理解いただいて、またそういう形のもんが見えてきたときには、議会のほうにもお示ししたいというふうには考えております。 ◆5番(並河哲次君)  立地適正化計画というところで、その話より考えていくということなんですけども、ここで言いたかったのは、人口が例えばこの二十数年後にもう2万人を切って、1万9,000、7,000人というふうに言われている中で、もちろんその密度の部分に関しても大きく変わる、人口数や密度が大きく変わる可能性があると思うんですね。なので、その辺を見込んで、その見込んだ中で施設の規模というものもしっかりと考えてやっていっていただきたいということが意図です。お願いします。 ◎財政課長(小谷充君)  並河議員、今回のこの公共施設等総合管理計画について、文化複合施設も含めた形で計画を立てていただきたいということが趣旨なのかなというふうには思っております。 既に、この文化複合施設につきましては、11月27日に基本設計及び実施設計等のプロポーザルの実施の公告を出しております。そういった形で既に動き出しております。そういったこともありまして、今回この策定していこうとする、この管理計画でありますけども、ここに含めて同じような形で基本方針等を定めていくというものとは少し別にというふうには、今、財政課では考えております。 ただ、文化複合施設のこの今おっしゃっております人口等を勘案した施設規模、そういうことも当然のことながら出てくると思いますので、この文化複合施設の基本設計、実施設計を進めていく中で、うまくこの管理計画に取り込める部分は取り込んでいきたいというふうに、今のところは考えております。 ◆5番(並河哲次君)  時期的に少し重なってしまわれるということなんですが、その人口に関してということを考えていただけるということで、しっかりとそのあたりのことを入れて文化複合施設に関してもつくっていただきたいと思います。 この二つ目の質問に関しては、本当に財政的に厳しい中で常にその長期的な計画を見て財政がまた破綻ということにはなってしまわないように、引き続きやっていただきたいと思います。 以上で、一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(松本光生君)  以上で、今期定例会の一般質問は終了しました。 なお、議事運営の都合により、あらかじめ本日の会議時間を延長いたします。 暫時休憩いたします。 △休憩 午後4時27分--------------------------------------- △再開 午後4時40分---------------------------------------日程追加変更について ○議長(松本光生君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 お諮りいたします。 この際、議事日程を追加変更して、陳情書2件を議題といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松本光生君)  御異議なしと認めます。 よって、議事日程を追加変更して、陳情書2件を議題とすることに決定いたしました。---------------------------------------日程追加変更 陳情書2件 ○議長(松本光生君)  陳情書2件を議題といたします。 陳情第49号、「農協改革」に関する意見書の提出を求める陳情及び陳情第50号、新宮市日本酒で乾杯を推進する条例を求める陳情書は、お手元に配付の陳情文書表のとおり総務建設委員会へ付託いたします。--------------------------------------- △休会について ○議長(松本光生君)  この際、お諮りいたします。 付託案件の審査並びに議会運営の都合により、あす12月11日から12月17日までの7日間を休会といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(松本光生君)  御異議なしと認めます。 よって、あす12月11日から12月17日までの7日間を休会とすることに決定いたしました。 なお、休会中における各委員会の開催日時等について、各委員会委員長より次のとおり報告がありましたので、お知らせいたします。 総務建設委員会はあす12月11日木曜日午前10時から第2委員会室で、教育民生委員会は同じくあす11日木曜日午前10時から第1委員会室で開催する旨、委員長から通知がありました。これをもって各委員会の招集通知にかえさせていただきますので、御了承願います。 なお、市当局にお願いいたします。各委員会の議案審査に支障なきよう関係資料の準備について配慮を要望いたします。--------------------------------------- △散会の宣告
    ○議長(松本光生君)  以上により、次回の本会議は12月18日午前10時より会議を開きます。 本日は議事日程のとおりその議事を終了いたしましたので、これをもって散会といたします。 御苦労さまでした。 △散会 午後4時42分...